旅と日常
“そのころも旅をしていた。” 開高健の『夏の闇』は、たしかこんな一行から始まったように思います。 この小説は、ベトナム戦争の従軍記者として凄絶な体験をした主人公が、心の奥に抱えた闇から逃れるように、欧州であてどない彷徨を...
“そのころも旅をしていた。” 開高健の『夏の闇』は、たしかこんな一行から始まったように思います。 この小説は、ベトナム戦争の従軍記者として凄絶な体験をした主人公が、心の奥に抱えた闇から逃れるように、欧州であてどない彷徨を...
ラダックには、チベット本土とはまた違った独特のスタイルの民族衣装があります。その中でも一番象徴的なのは、ペラクではないでしょうか。 この頭飾りは、結婚式や特別な式典などの時にラダックの女性が身につけるものです。後端は腰の...
ラダック語では、雨のことをチャルパ、雪のことをカーと呼びます。 「カーはいいけど、チャルパはよくない」と、うちの宿の長男のワンチュク君が以前僕に話してくれたことがあります。 「冬、山に雪が降れば、それは積もって氷河になり...
「ラダックやザンスカールで一番神秘的なゴンパは?」と聞かれたら、僕は迷わず「プクタル・ゴンパ!」と答えます。ザンスカール南東部、車道も通じていない最果ての地にそびえる、美しく、そして不思議なゴンパです。 このゴンパに行く...
ザンスカールに着いたあと、僕はパドゥムから20キロほど東に行ったところにある、ストンデという村を訪ねました。パドゥムからは、日曜を除く毎日午後に出るザンラ行きのバスを途中下車します。 写真は、村外れの高台にあるストンデ・...
今回のトレッキングの終点となった村、カルシャには、ザンスカールで最大の僧院、カルシャ・ゴンパがあります。険しい山腹を僧坊が埋め尽くす様は圧巻です。