プクタル・ゴンパ

「ラダックやザンスカールで一番神秘的なゴンパは?」と聞かれたら、僕は迷わず「プクタル・ゴンパ!」と答えます。ザンスカール南東部、車道も通じていない最果ての地にそびえる、美しく、そして不思議なゴンパです。

このゴンパに行くには、パドゥムからレルーという村までジープなどで移動し、そこからプクタルの近くにあるプルネという村まで歩かなければなりません。最短でも往復で丸3日、普通のトレッカーなら5日かかる道程です。僕は今回、パドゥム〜レルー間を往復するジープと、レルー〜プルネ間でバックパックを運んでもらうポーターを一人雇って、3日で往復しました。しんどかった‥‥。

断崖にしがみつくように連なる無数の僧坊と、その只中にぽっかりと口を開けた巨大な洞窟。崖の上には、聖木と崇められている大きなシュクパがポツンと立っています。見れば見るほど現実離れした光景です。

洞窟の周辺には、ドゥカンやゴンカン、カンギュールなどの重要なラカンが集結しています。崖の上のシュクパの真下にあたる洞窟の中には、このゴンパの創設者、チャンセム・シェーラブ・サンポにゆかりがあると言われるチョルテンが立っています。

このゴンパはラカンの中もすごいのですが、残念ながら撮影禁止‥‥。カルシャ・ゴンパのラブランと同じ時代に描かれたと思われる素晴らしい壁画や、素朴で味わいのある仏像の数々を見ることができます。

プクタル・ゴンパの老僧。このゴンパの僧侶たちはとても気さくで、台所で昼飯をただでご馳走になってしまいました。ありがたや。

ザンスカールに来たとしても、かなりの時間的余裕がないと足を伸ばしにくいゴンパですが、手間と時間をかけて訪ねる甲斐は十分にあると思います。

5件のコメント

いつも楽しみに拝見してます。
う〜ん、すごいところに家が建ってますね〜。
物語の中の世界みたい。川の色も不思議…。

おお!プクタル・ゴンパ〜♪
ほんと、ここは神秘的ですよね!寺と緑、赤の岩。。。
聖木はシュクパ?ラダック語ですか?
(juniperとは英語だったのでしょうか…?)
木の下の聖水は湧き出ていましたか?私の時は残念ながら枯れてましたー(-_-;)
ここが一番行きたかったゴンパだったので ゴンカンでガラス戸を開けてもらいカタを捧げ、門には(名前書いて)タルチョを結んで来たのですぅ。
ちなみに私は5日コースで、でした。。。3日とはスゴイです!!!

プクタル…
懐かしいですね〜
ずいぶん,訪ねていませんが…
25年以上前の,秋から春にかけて,半年ほど居候させてもらいました。
この世のものとは思えない,すごさがありますよね〜

ラマユルからの写真、「うっわー、秋はこんな色になるんだー」とか「あ〜、ここは死にそうになって歩いたなぁ(←ハヌマ・ラ越え)」とか感慨深く見せていただきました。ありがとうございます!!
おまけに今回、一度は行きたくてまだ行ったことのないプクタルゴンパまで見られるとは!!
うわさでは、来年、ずっと工事中だったレーからザンスカールまでの道路がいよいよ開通するとか…(ホンマかな?)。そうなったらやっとプクタルにも足が伸ばせます。楽しみ!

>linさん
現実離れしてますよね〜。脇を流れるツァラプ川も、この世のものとは思えない碧い色でした。
>chalagさん
シュクパはラダック語でヒマラヤ杉のことです。聖水、冬になれば出てくるとか何とか‥‥。3日コースはさすがにきつかったです。「3日? お前は地元の人間か!」と突っ込まれました(笑)。
>himarayaさん
プクタルに半年間‥‥! チョーマ・ド・ケーレス並ですね‥‥。あそこの冬は大変そうです。
>meishuさん
喜んでいただけて何よりです。チリン〜パドゥム間の道路が開通するのはもう少し先になるかもしれませんが、工事中なのは確かです。個人的には、道路が開通したらザンスカールに物資や観光客が大量に流入して、俗にまみれてしまうのではないかと気がかりです‥‥。

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