2025年5月7日に発生した、インドとパキスタンの武力衝突。詳細は明らかになっていませんが、一時は、両国の北部国境付近を中心に、戦闘機やミサイル、ドローンが飛び交う戦闘が繰り広げられたようです。まず、衝突の発端となったカシミールでのテロ事件で亡くなった方々や、その後の戦闘で巻き添えになって亡くなられた両国の一般市民の方々に、哀悼の意を捧げたいと思います。
今回の紛争の詳細とその背景にある事情については、アジアプレス・ネットワークで廣瀬和司さんが書かれた一連の記事が詳しいので、下記をぜひご参照ください。
武力衝突が勃発した後、インド国内のデリー以北の空港（ラダックのレーを含む）やパキスタン国内の空港での民間機の離発着は停止され、それによって足止めを食った旅行者も少なからずいました。衝突が発生して4日後の5月10日には、両国の間で即時停戦協定が結ばれ、その数日後には、すべての空港での民間機の離発着が再開されました。両国の軍の配備も、現在は通常の体制に戻りつつあるとのことです。
これらの係争地域から500キロ以上離れていることもあって、今回の武力衝突に伴う被害は、ラダックでは特に報告されていません。もちろん、これから旅行でラダックを訪れても絶対確実に何も起こらないと言い切ることは、誰にもできません。ただ、一連の事件を受けて、インド国内の空港を中心としたエリアでの警戒レベルはかなり高められているとのことなので、すぐにラダックで何かが起こるとは考えにくい状況であることも確かです。
2025年の夏に、僕はアショカツアーズと共同で、ラダックとザンスカールを巡る2つのツアーを企画し、参加者を募集していました（すでに、それぞれのツアーにお申し込みやお問い合わせを複数いただいています）。そんな折に、今回の武力衝突が発生。僕とアショカツアーズはツアー参加者の募集告知を一時中断し、両国の間で停戦協定が結ばれて空路が正常化してからも、状況を静観していました。現地から客観的な情報を収集し、可能なかぎり万全の体制を確保した上で、ツアーへの参加を検討されている方々に十分にご説明できる材料を揃えたかったからです。
インドから帰国したばかりのアショカツアーズのスタッフの方からの状況報告なども踏まえつつ協議した結果、現在は、ラダック方面での現地発着ツアーを催行しても支障ない状況にある、と僕たちは判断しました。もちろん、今後も引き続きインドとパキスタンを巡る情勢を注視し続ける必要はありますが、今夏のラダック・ザンスカールツアーについては、参加者の募集告知を再開し、催行人数に到達したら予定通り実施する方向で準備を進めていきます。
僕自身は、今回のインドとパキスタンの武力衝突を矮小化するつもりはまったくなく、むしろまだ人一倍警戒心を抱いていますが、それを差し引いても、現在の状況が維持されるかぎり、今年の夏のラダック・ザンスカールツアーは、無理なく実現できる状況にあると考えています。また、不測の事態に伴う急なフライトキャンセルなどのリスクを考えると、完全に個人ですべてを手配して旅するよりも、ツアーに参加したり、日本国内の旅行会社を通じて航空券を手配するなどした方が、より安心して旅行できる状況にあるとも考えています。
夏にラダックやザンスカールを旅することを考えている方、でも正直言って不安もあるという方は、どうか遠慮なく、アショカツアーズまでお問い合わせください。想定される状況やその対応策などについて、できるだけ詳細にお答えできればと思っています。その上で、僕たちの企画しているツアーに興味をお持ちいただけるようでしたら、ぜひご参加いただければと思います。
ツアー日程の詳細や料金などの情報は、下記のリンク先のページをご覧ください。
インド最北部の秘境を、山本高樹さんと旅する
ラダック＆ザンスカールツアー2025
①ザンスカール ②パンゴン・ツォ＆ルプシュ（全2コース：レー発着）
（アショカツアーズ）
お問い合わせ、お申し込み、お待ちしています。よろしくお願いします。
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