2月4日と5日、レーでは新年の豊作を祈願するドスモチェという祭りが行われました。このドスモチェは、同じ日にリキル・ゴンパとデスキット・ゴンパでも開催されます。
初日は、レー王宮のすぐ近くにあるラカン・ソマ前の広場で、仮面舞踊(チャム)の儀式が行われました。
ひもにくくりつけたぬいぐるみのダオをびゅんびゅん振り回すアツァラ(チティパティ)。このチャムはスピトク・ゴンパから来た僧侶たちによって行われたこともあって、内容的にはスピトク・グストルのショートバージョンといった感じでした。
この日、レーのメインバザールは車両進入禁止となり、古着や雑貨、おもちゃなどを売る露店が軒を連ね、大変な人出でした。こんなにたくさんのラダッキをメインバザールで見たのは初めて。
棒とひもの先につけた輪っかで空きびんを釣るゲーム。みんな超真剣‥‥(笑)。ほかにも輪投げとか、射的とか、いろんな屋台が人気を集めていました。ビンゴ大会もやってたなあ。
二日目は、色とりどりの糸で作られたドと呼ばれる巨大なお供え物を担いだ人々が、僧侶たちの先導によって町の中を練り歩きます。
ドはモティ・マーケットの南にある空き地にまで運ばれ、そこでタクトク・ゴンパの僧侶たちによる供養の儀式が行われました。
儀式が終わり、大きなトルマ(バターとツァンパで作られたお供え物)が火の中に投じられます。その途端‥‥!
周囲で儀式を見守っていた人々が、いっせいにドに飛びかかり、あっという間にメチャメチャに引きちぎってしまいました。ドの糸の切れ端を持っていると、ご利益があるのだそうです。ちなみにこの写真、大混乱の中、ノーファインダーで撮影(笑)。
現在のドスモチェはどちらかというとこぢんまりとした祭りですが、その昔、ラダック王国が健在だった頃は、それはそれは盛大な催しだったそうです。往時の華やかさに思いを馳せつつ、祭りの会場を後にしました。
レードスモチェ、規模が小さくなったとはいってもやはり盛大ですね。
ひもにくくりつけられたダオの、のけぞり加減がなんともコミカルで、
思わずクスって笑ってしまいました。
ちょうど手許に、もう100年も前にラダックに滞在したヒーバー夫妻の滞在記があるのですが、そこにもレードスモチェがでてきます。
最後のクライマックスの部分、
「木の小枝で作ったやぐらが倒されると、皆気違いのようにとびかかって、小さなかけらでも手に入れると意気揚々と家に持って帰って、家の外壁にかけておく。こうすると病気と死から家族を守ってくれるし、倉の中に入れておくと穀物に大きなご利益があるという」。
とのこと。
ちょうど日本もこないだ節分でした。
神社やお寺で福豆に向かって殺到する人たちと、ドの切れ端に飛びかかる人たち、
日本人もラダック人も考えることは似てますねえ。
>きよしさん
貴重な情報ありがとうございます。きよしさんは僕の知恵袋です(笑)。ドスモチェに関しても、オンラインにはほとんど情報がなくて、何が起こるのかさっぱりわからなかったんですよ。人々がドに飛びかかった時は、大混乱の中、カメラがぶっ壊れるんじゃないかとヒヤヒヤしました(笑)。
マト・ナグランが終わったら一時帰国します。ご都合がいい時にでもまたお会いしましょう!
Yamatakasan,
ドスモチェの写真もとてもよかったです。懐かしいイかった。
チャダールの写真はないでしようか?
スカルマ
>Skarmaさん
チャダルはこれからやりますよ〜。でも、一番いい写真は載せません!(笑)