7月22日から24日にかけて、ラダック北部に位置するヌブラの取材に行っていました。今回の最大の目的は、去年から外国人の入域が許可されたばかりの村、トゥルトゥクを訪ねることです。
フンダルの先の橋を渡り、どこまでもついてくるシャヨク川沿いの道を、北西に向かって進みます。進むにつれ、両岸にそびえる山々がぐんぐんと迫ってくるのは、なかなかの迫力。途中には、スクル、ボグダン、チャルンカといった村々と、数カ所のチェックポストがあります。
フンダルから車で約三時間、80キロほどの道程を走ると、トゥルトゥクの村に着きました。澄んだ渓流を挟む形で広がっている、緑豊かな村です。この村から10キロほど西に行けば、そこはもうパキスタン。トゥルトゥクの村人たちはみんなイスラム教徒で、顔立ちもパキスタン北部のバルティスタンの人々に近く、バルティ語とラダック語の両方を話します。
村の至るところに、収穫したばかりの黄金色の麦の束が干してありました。下ラダックの村々と同じように、鎌を使わず根元から引っこ抜いてありましたね。
水流に沿って、村の中を散歩。収穫期を迎えたアンズの木々が、ひんやりと涼しい木陰を作り出していました。本当にきれいな村です。
背後から突然、びっくりするほど美しい少女が現れ、僕たちの脇を通り過ぎていきました。少女は道端に坐っていた老婆と二言三言話をした後、すぐ先の家の中にすっと消えました。あー、思い切って声をかけて、写真を撮らせてもらえばよかった。それくらいきれいな少女でした。
水汲みの途中で僕を見つけ、「写真を撮って!」と寄ってきてくれた女の子。この子も将来は美人になりそうですね〜。
「あんたはどこから来たんだ? 日本? わしゃあ、トゥルトゥクじゃ!」と言って、ニカッと笑っていた老人。かっこいいですねえ。
トゥルトゥクの村には、建築中のゲストハウスやテントホテルがあるほか、旅行者のホームステイを受け入れている家が何軒かあります。次にトゥルトゥクに来るとしたら、ゆっくり二、三泊したいと思えるくらい、のどかで美しい村でした。
そうですか。さらに奥地のトゥルトゥクまで行けるようになりましたか。3年前の7月中旬より私たち夫婦で37日間ラダック・ザンスカール地方を旅したときにヌブラを訪れました。当時は、西はフンダール、北はパナミックより先は入れませんでした。炎天下を登ったエンサゴンパやデチェンゴンパなど素晴らしいものでした。またぬブラダニのなぜかホッとする雰囲気に大いに癒されたものでした。ラダック側からパンゴンツォに行かれたとのこと。私たちは2年前の6月にチベット側のアリから北上して訪れ、そのあまりの美しさに感動しました。ラダック側もきっと素晴らしいことでしょう。
なお、不思議なもので、あのときレーの私たちが泊まったホテルの隣に、なんと別のツアーで来られた山本章二・美枝子ご夫妻が泊まっておられたのです。直接お話しをすることはありませんでしたが、屋上で写真撮影をなさっているお姿を私は、ホテルの部屋から眺めておりました。なんと不思議な御縁です。
はじめまして。
山本様が書かれた本に感動して、4月半ばから北インド旅行を兼ねて、ラダックを訪れたいと考えています。
特にヌブラの風景に心を奪われてしまい、是非来訪したいと思っています。
大変押し付けがましい質問なのですが、4月中旬にヌブラへの来訪は可能でしょうか?
そして、ローカルバスを利用して7日間フルに滞在したいと考えているのですが、ヌブラへのバスについて(発車する日にち等)、何かご存知のことがあれば教えていただきたく、思っています。
お忙しい中、すみません。
可能でありましたらご返信頂けると大変嬉しく思われます。
こんにちは。拙著の「ラダック ザンスカール トラベルガイド」にも書いたのですが、レーとデスキットの間はほぼ隔日でバスが運行しています。週に1日(以前は月曜でしたが最近は変わっている可能性もあります)は運行しないので、ローカルバスのみでILPが使える7日間めいっぱいヌブラに行くのは難しいと思います。加えて、4月中旬だとまだカルドゥン・ラに雪がたくさん残っていて、ちょっと天気が荒れると積雪で一時的に通行できなくなる可能性もあるので、ローカルバス利用でぎりぎりの日程を組むのはあまりおすすめできません。バス利用なら3泊程度で、予算にある程度余裕があるなら旅程に融通がきくジープチャーターをおすすめします。