先日お知らせした「ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]」、ついに完成して、見本誌が手元に届きました! 実際にどんな感じの本なのか、写真でご紹介していきたいと思います。外見はご覧のように、ころんとした、どこかかわいらしい印象の本になりました。
初版の「ラダックの風息」(右)との比較。横幅は同じですが、縦幅を少し縮めて、四六判と呼ばれる本と同じ縦幅にしました。写真ページのレイアウトなどを考慮した結果です。本文の紙はより写真の印刷が映える紙に変更。ページ数が増えた分、厚みは少し増しましたが、サイズを少し寸詰りにして本文の紙をやや薄くした結果、手に取ると意外に軽く、持っていて心地良い感触になりました。
今回の新装版では、少しでも多くカラーページを確保するために、いろいろ細かい工夫をしています。たとえば、ラダック全体の地図は、表紙をめくったところにある「見返し」の紙に印刷しました。冒険小説のハードカバーの本とかで時々見かけるやり方ですね。一度やってみたかったんです、これ(笑)。
「表紙の写真があの男の子じゃなくなった……」とお嘆きの方もいらっしゃるかもしれませんが、安心してください。前よりも大きなサイズでにこやかにお待ちしています(笑)。
新装版では、カラー写真のページを63ページから120ページに増やしました。それに伴い、最初から最後まで、すべての写真を再検討して選び直しています。初版ではページ数の制約からどうしても目立つ写真を優先せざるをえませんでしたが、新装版では全体的にまんべんなく写真を配置できたので、何気ないけどじんわりくる写真もたくさん選ぶことができました。
初版には掲載していない写真も、新装版にはたくさん収録しています。実際にページをめくっていくと、写真の密度がかなりすごいことになっていて、印象的にはほぼ半分が写真という感じです。文章との密な組み合わせで、僕が見てきたラダックのイメージをより鮮やかな形で伝えることができているのでは、と思います。
エピローグの部分には、新たに新章を書き下ろしました。それからの歳月をふりかえりながら僕の中にあるラダックへのいろんな思いを凝縮した内容になっています。これは立ち読みでもいいから、ぜひ読んでいただきたい……いや、もちろん買っていただきたいですけど(笑)。昨年パンゴン・ツォで撮影してきた写真も、エピローグの部分に収録しています。
裏表紙側の帯の片隅には、キャン(チベットノロバ)のシルエット。なぜキャンなのか、わかる人にはわかっていただけますよね。
初版本のDNAを受け継ぎつつ、より鮮やかなラダックのイメージを伝えるために新たな形に生まれ変わった「ラダックの風息[新装版]」。まもなくみなさんのお手元にお届けできるかと思います。よろしくお願いします!
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