ラダックのガイドブック、制作中!

今年の12月25日は、ラダックではロサル(正月)ですね。あっちでは今頃、みんな近所のゴンパに初詣をして、お互いの家を訪ねてどんちゃん騒ぎをしてることでしょう(笑)。いいなー。

さて、ひさしぶりに近況を書いてみたいと思います。近況といってもそんなに面白いものではなく、毎日ひたすら机に向かって原稿を書いてるだけですが。何を書いているかというと‥‥そう、ようやくその概要を発表できる段階になりました。

僕が今書いているのは、ラダックの旅行用ガイドブックです。ラダック、ヌブラ、ダー・ハヌー、プリク、チャンタン、ザンスカールなどを網羅した内容になる予定です(スピティは入れられなかった‥‥無念‥‥)。今年の夏にラダックに赴いていたのは、このガイドブックを作るのに必要な追加取材と撮影をするためでした。

ガイドブックを作ることにした動機は、以前別のエントリーにも少し書いたのでそちらをご覧いただきたいのですが、実際に制作に着手できるようになるまでには、かなりの紆余曲折がありました。

そもそも、ガイドブックの企画を出版社(誰でも知ってる海外モノのガイドブックを出している会社です)に持ち込んだのは、2011年の1月。その後すぐに担当編集の方が決まり、春先には社内の新刊会議での正式な承認を経て、取材費を含めた予算がつく予定でした。ところが、その直前に東日本大震災が発生。紙やインクの供給不足、そして市場の先行きがまったく見えなくなったことなどが理由で、同社内での新刊企画の検討も一時的にすべてストップし、制作に必要な夏のラダック取材すらおぼつかなくなってしまったのです。

担当編集の方からは、「取材を来年に延期してはどうか」とも言われたのですが、そうなると、本を上梓するのがさらに先になってしまいます。僕はいろいろ考えた末、夏の取材は僕が自腹で立て替えて行ってしまって、帰国後に正式に予算が承認されたら、そこから取材費を出してもらう形にすることにしました。いわば、完全な見切り発車だったわけで、「企画が却下されたらどーするんだ」と、周囲の友人たちからは呆れられたのですが、まあ、本の出版が決まらないまま海外取材に出かけてしまうのは、今回が初めてではないですしね(笑)。

で、夏のラダック取材が始まったら始まったで、7月末に父が旅行先のイタリアで急死した関係で急遽インドを出国しなければならなくなり、再入国に必要なインドヴィザの手配に奔走し、どうにかギリギリのタイミングでラダックに戻り‥‥と、綱渡りに次ぐ綱渡りの日々でした。そんな状況でも無事に取材を全うできたのは、関係者の方々のご協力のおかげです。本当にありがとうございました。

帰国後、出版社内でも企画が正式に承認され、いよいよ本格的にガイドブックの制作作業が始まりました。しばらくは隠遁生活が続きそうですが(笑)、次の夏が訪れる前には、何とか新しい本をお届けできればと思っています。
このガイドブックは、予備知識がまったくない人でも、ラダックがどんな場所で、どこに何があり、そこにはどうやって行けるのか、食事や宿泊はできるのか‥‥といった情報が一目で簡単に理解できる構成で、なおかつ一冊の本としてもビジュアル的に美しいものにできればと考えています。「ラダックの風息」に収録していない写真も大量に入る予定です。一冊は旅行でガンガンに使い込んでいただいて、もう一冊を保存用に買っていただけたら理想です(笑)。

これから先、何冊か企画を考えているラダックの本の第一弾として、いいものをお届けできるようにがんばります。来年、ラダックへの旅を考えているという方は、しばしお待ちを。

2件のコメント

こんにちは。今から新刊が楽しみですが、できたらサイン会しませんか?サイン本欲しいです。

>Sachiko Kawaiさん
こんにちは。ご無沙汰しています。サイン会‥‥まだ本ができてないので、獲らぬ狸の何とやらはしたくないのですが(笑)、完成の暁には、何かしらの機会を設けられたらいいなと思います。検討させていただきますね。まずは執筆をがんばります。

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