ジミの結婚式

ジミの結婚式

9月16日、ノルブリンカ・ゲストハウスの一家の次男ジミ(ジグメット・スタンジン)の結婚式が行われました。式の当日、僕は結婚式の一部始終を記録する写真撮影担当として、てんてこまいであちらこちらを右往左往していました(笑)。

結婚の儀式が本格的に始まったのは、夜の八時を過ぎてからでした。ラダックの結婚式は、家から家へと移動する行為そのものが、儀式の重要な要素となっています。昔はもちろん馬に乗って移動したわけですが、今はご覧のように、美しく花を飾りつけた車を先頭に、何台もの車を連ねて花嫁を迎えに行きます。

チョグラムサルにある花嫁の実家(去年の洪水の時はこの家も危機一髪だったとか……)に到着すると、なんと、300人から400人もの人々が待ち構えていて、すでに宴会モードに突入していました。長男のアチュク(タシ・ワンチュク)を中心に、集まってくれた花嫁の親族にカタなどを捧げて回ります。

花嫁のパドマ・チョスドンさんの着付けが始まりました。まずは胸周りのアクセサリーから。ラダックの花嫁衣裳はかなりの重装備になるので、大変そうです。

花嫁の着付けが進む間にも、集まった人々は、飲めや歌えや踊れやのどんちゃん騒ぎ。大変盛り上がっております(笑)。

いよいよパドマさんが、トルコ石をちりばめたペラクと呼ばれるヘッドギアを被ります。パドマさんはこの後、ご両親や兄弟、親族との儀式に臨むのですが、感極まったらしく、わんわんと泣いていました。

深夜一時過ぎ、花嫁を車に乗せて、いざ、ノルブリンカ・ゲストハウスへ。家の前では、これまたたくさんの人たちが笑顔で待ち構えてくれていました。

家の中の一室で、ジミとパドマさんが並んで座り、おごそかな儀式を受けます。こんなに神妙なジミの顔を見たのは、初めてです。そりゃそうですよね。

花嫁のパドマさんは、医師の仕事をしていて、今はヌブラのパナミックにある診療所で勤務しています。こうした地方の診療所での勤務は、何年かごとに配置転換があるので、そのうちレーにも戻ってくるとは思うのですが、しばらくの間、ジミとパドマさんは、標高5000メートルを越えるカルドゥン・ラを挟んだ、遠距離夫婦生活になりそうです。

花婿の帽子を被ったジミと、仲良しの弟のツェリン(ツェリン・トゥンドゥプ)。いい笑顔ですねー。ジミ、幸せになれよ!

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