もうすっかり春ですね。ラダックではこの時期になると、畑を耕して種を蒔く準備などをするため、だんだん忙しくなってきます。ちょうど今、アンズの白い花が咲いている時期かな? 新緑が一斉に萌えはじめて、きっときれいなことでしょう。
ラダックを訪れる日本の旅行者の方は、滞在期間が限られているからか、とにかく毎日のようにあちこちのゴンパを見て回るという方が多いようです。それも一つの楽しみ方ですが、個人的には、そこまでシャカリキにゴンパばかり見て回らなくても、もっと他の楽しみ方があるのに‥‥と、ついつい思ってしまいます。
たとえば、どこかの村を、ただブラブラと歩いてみること。
レーの近郊には、スピトクやピャン、シェイ、ティクセなどのゴンパを擁する村のほか、小さな村がいくつも点在していて、それらには歩いていけたり、頻繁にバスが行き来していたりします。滞在中、どこかで丸一日、そういった近郊の村を散策する時間にあててみてはどうでしょう? 畑のあぜ道を伝い歩き、ポプラの梢を見上げ、風にそよぐ麦穂を眺め‥‥。大勢の観光客で騒がしいレーとは全然違う、ラダックの人々が本来過ごしている生活の時間の中に身を置くと、初めて感じられることもたくさんあるはずです。
何もしないことで、見えてくるもの。たとえば、この馬の親子の情景のように。
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