ラダックの治安について

今、ラダックは一年のうちで観光客が一番たくさん訪れている時期ですね。特に日本の方は、限られたお盆休みを利用して、めいっぱいラダックを満喫されていることと思います。今年は仕事の関係で日本に釘付けの身としては、とてもうらやましいです。

これからラダックに行かれるという方に、「ラダックの治安はどうなんですか?」ということを時々訊かれます。結論から先に言うと、インドという国の一部とはとても思えないくらい、治安は良好です。僕がラダックに惹かれるのは、必要以上に神経をピリピリさせなくてもいい、あの穏やかさが好きだというところも大きいと思います。

とはいえ、犯罪が皆無というわけではありません。僕自身も遭遇したように、盗難などの事件は時々発生しますし、年に一、二度はかなり凶悪な事件も発生します。2007年にはアルチで僧侶2人がネパール人2人に殺される事件が起こりましたし、NGOジュレーラダックからの情報によると、今年7月には、韓国人観光客2人を案内していたラダック人のタクシードライバーが、同乗させていた国籍不明の外国人労働者2人にカルギル近辺で射殺されるという事件が起こりました。外国人労働者たちが韓国人たちのカメラや携帯電話を盗もうとしたため、運転手が彼らを助けようとしたものの、外国人労働者たちは運転手を殴り、韓国人たちが逃げた後に殺されてしまったのだとか‥‥。

こうした治安の悪化は、インド本土やネパールなど外部からの出稼ぎ労働者の流入により、その中の貧しい人々が犯罪に走るケースが増えているからだと思います。ラダックにやってくると、のほほんとしたピースフルな雰囲気についつい気が緩んでしまいがちですが、貴重品や荷物の管理、部屋の戸締まり、深夜の不用意な外出は控えるなど、自分が気をつけることで避けられる危険は、なるべく避けるようにしてください。

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