2024年夏のラダック・ザンスカール・ルプシュツアー、参加者募集中!

ツォ・モリリ

お待たせしました。ひさびさのフォトレポートです。8月10日から、ツォ・モリリという湖に行ってきました。ツォ・モリリはラダック東南部のルプシュと呼ばれる、標高4000メートルを越える高原地帯にあります。レーからは月に3本しかバスが走っていないため、今回はミクシィのラダックコミュニティで同行者を募り、ジープを一台チャーターしました。

このサングラスの男性は、ドライバーのパドマさん。先月結婚したクンガさんの友人で、チョウ・ユンファ似のナイスガイ(笑)。今回の旅ですっかり仲良しになり、レーでタクシースタンドの近くを歩いていると、「ヤマモト!」と向こうから僕を見つけて声をかけてくれるようになりました。

ツォ・モリリの少し手前にある、ツォ・キャグという小さな湖。高地にある湖独特の色合いの美しい湖水を見て、一同大興奮。前座の湖でこれなら、ツォ・モリリはもっと‥‥と、いやがうえにも期待は高まります。

ルプシュの天候はとても変わりやすいらしく、ツォ・キャグではあんなに晴れ渡っていた空が、ツォ・モリリに近づく頃にはすっかり灰色の雲に覆われてしまいました。残念‥‥。ツォ・モリリ湖畔にある唯一の集落、カルゾクに到着すると、村の子供たちが笑顔で出迎えてくれました。

カルゾクでは、8人くらいが雑魚寝できるテントハウスに泊まりました。一人約100ルピーくらい。テントには食堂が隣接しています。夕食に野菜モモを注文すると、宿の一家の子供となぜかお坊さんが、モモの皮伸ばし機を使って一つ一つせっせと作ってくれました。「このあたりで手に入る肉は外部から運んできていて古くなっているから、肉を使った料理は食べない方がいい」とはパドマさんのアドバイス。

翌日の朝5時半、ほかの人が寝静まる中、僕は一人で起き出して、カメラバッグを担いで外に出ました。空は昨日の曇天が嘘のように晴れ渡り、風もなく、周囲はしんと静まり返っています。僕は、村から遠く離れた湖の岸辺に向かって歩き始めました。

村から湖までは、スコップを担いだ村の女性一人とすれ違っただけで、誰にも会いませんでした。湖畔に近づくにつれ、東の山の端から、朝の光が射し染めてきました。

穏やかな湖水が、空と雲を鏡のように映し出しています。時折立ち止まって耳を澄ますと、岸辺に生息している野鳥のさえずりが、遠くからかすかに聞こえてきます。

歩けるところまで歩いていくと、やがて、朝日が姿を現しました。淡い空、山の影、水の音、鳥のさえずり。限りなく澄んだ朝の光を浴びて、そのあまりの美しさ、神々しさに茫然としながら、僕はしばらくの間、たった一人で湖畔に立ちつくしていました。

ツォ・モリリという湖の名前には、「女神の湖」という意味があるそうです。この湖には、確かに女神がいる。僕はそう感じました。

ツォ・モリリの湖畔には、非常に貴重な種類の野鳥や植物が多数生息しています。その生態系は非常にデリケートなため、湖の周辺に車などで近づくことは固く禁じられています。

出発する前、ツォ・モリリの湖畔で再び写真を撮りました。青空の下、日の光に輝く湖はとても綺麗だったのですが、朝日が昇るほんのひと時の間に目にした、あの信じられないほどの神々しさに比べると、その美しさがなんだか普通に感じられるほどでした。

ツォ・モリリからツォ・カルに向かう途中、遊牧民の一家のテントにおじゃまして、バター茶とツァンパをごちそうになりました。一家の女の子に「写真を撮ってもいい?」と聞くと、こくんとうなずいたのですが、とても恥ずかしがりやさんで、なかなかレンズと目を合わせてくれませんでした。

ツォ・モリリからジープで4時間ほど北西に走ったところにある、ツォ・カルという湖です。岸辺の至るところに真っ白な塩が噴き出している荒々しい塩湖なのに、意外にも周囲は緑が豊かでした。

本当はこのツォ・カル湖畔にも一泊する予定だったのですが、同行者の一人が前日の夜にかなり深刻な高山病の発作を起こしたため(カルゾクのメディカルセンターに酸素ボンベがあって本当に助かった‥‥)、大事を取って、その日のうちにレーまで戻ることにしました。自ら申し出て2日分の道程を1日で走り切ってくれたパドマさん、本当にありがとう。

5件のコメント

いいなぁー。ツォモリリずーっと行きたいのだが全然いけない、、、。やっぱりきれーですね。うちの旦那様は今ザンスカールにます。昨日、昔のラダックを思い出すよぉって電話がありました。ザンスカールももうすぐですね。

>Kaoriさん
ツォ・モリリ、まじでよかったです。できれば3泊くらいして、毎日湖の岸辺を歩き回ってみたかった‥‥。次にこっちに来られる時は、ぜひクンガさんに連れて行ってもらってください。本当におすすめです。
ザンスカールか‥‥。その前に、シャクティもあるな‥‥。

お話から私の妹motokoが同行させて頂いたのでは・・と思いコメントさせて頂きました。お世話になりました。それにしてもすばらしい景色!ラダックの事を調べていましたらここにたどり着き見入ってしまいました。元気にしていましたでしょうか?

こんにちは。
mixiコミュではいつもアドバイスありがとうございます。
お蔭様で先月、やっと念願だったラダック旅行ができました。
で。。今回コメントを初めて書かせていただいたのは、このドライバーのパドマさんが、私がラダックに行った時の現地ガイドさんにとても似ているので、もしかして同一人物かと思い。。。
私の時はドライバーは他にいて、彼はあくまでガイド、ってことだったんですが。(名前は忘れた。。。)
英語が話せる30歳くらいの人ですよね?細身の。
あと、先月中旬に、デリーからきた日本語の話せるインド人ガイドともしかして同じホテルにいませんでしたか?コーシックさんっていう割とふくよかな方。
デリーから同行した私のインドスルーガイドさんだったのですが(私一人の為にデリーからのガイド一名、ラダックの現地ガイド一名、ドライバー一名が同行してくれて何だかVIP気分でした 笑)、確か同じホテルに「ヤマモト」さんって日本人の男性がいるって言ってたような気がするんですよ。
もしそうだったら、すごい偶然だなあと思いまして。

>naekoさん
はじめまして。そのとおりです。motokoさんのおかげで車内はとてもにぎやかで、ご一緒できてとても楽しかったです。こちらこそありがとうございました。それにしても、motokoさんほど高地順応が早い方に僕は出会ったことがありません。そして、車内やテントハウス内での身の回り品の散らかしっぷりもお見事でした(笑)。
>ゆこさん
こんにちは。パドマさんはジープとバスを持っているドライバー専業の方のようなので、そのガイドの方ではないと思います。あと、僕はレーに滞在中は常に同じ宿にいるので、そのホテルにいたヤマモトさんは別人だと思います。がっかりさせてしまってすみません‥‥。

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