ムルベクの磨崖仏

ラマユルからさらに西、フォトゥ・ラを越えてカルギルに向かう街道の途中に、ムルベクという村があります。ここには、街道沿いの目立つ場所に、そそり立つ岩山に彫られた高さ10メートルほどのチャンバ(弥勒菩薩)の像があります。ムルベクの磨崖仏として有名な像です。

この磨崖仏は、ラダックの他の地域で見られる仏像とは違う、カシミール様式のものです。リンチェン・サンポがカシミールから連れ帰った仏師や絵師がアルチ・チョスコル・ゴンパなどを建立した時代よりも、さらに遡るのではないかと言われています。どこかなまめかしい四臂の姿が印象的ですね。

ムルベクという場所、この磨崖仏を見るためだけにバスを途中下車して一泊するには、ちょっとしんどい場所かもしれません。カルギル方面に向かうジープをチャーターした際に立ち寄るか、さもなければカルギルから日帰りで訪れるといいのではないでしょうか。

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