大切な場所、大切な仕事

ひさしぶりのブログになりました。僕は、元気にしています。

父の葬儀は、遺体がイタリアから到着した翌日、8月5日に郷里の岡山で執り行いました。故人の遺志に従って、葬儀は親族と一部の親しい友人の方々だけをお招きした無宗教形式の「送る会」にしました。読経の代わりに、父の友人の方々に父の棺の前でメッセージを読んでいただいたのですが、どの方のメッセージも本当に真心がこもっていて、父もきっと、照れながらも喜んでくれたのではないかと思います。

葬儀を終えて東京に戻ってきた僕は、ラダック取材を再開するための準備に取りかかりました。問題だったのは、インドヴィザの「二カ月ルール」。数年前から適用されはじめたこのルールは、マルチのツーリストヴィザを持っていても、一度インドを出国したら二カ月間は再入国できないという、何とも不可解な決まりごとなのです。僕の場合、このルールに従って再入国ができるようになる頃には、取材に行かなければならないザンスカールが冬になってラダックから行き来できなくなってしまうので、非常に困っていました。

幸い、関係各所の方々のご尽力のおかげでビジネスヴィザを取得できたので、それよりもかなり早い段階でラダックに戻れることになりました。8月26日(金)に日本を発って、翌27日(土)にはレーに到着する予定です。その後、数日で準備を整えて、ラダック西部からザンスカール方面にかけての取材をしてこようと思っています。帰国は、10月2日(日)頃の予定です。

今回は、いつもラダックに行く時のように、わくわくするような気持は湧いてきません。正直、きついと感じている部分もあります。でも、こういう時だからこそ、ラダック、なのかな、とも思います。自分が一番大切にしている場所で、一番大切に思える仕事に打ち込む。それが、たぶん今の僕にできる唯一のことですから。それに、これでも一応、プロですしね(笑)。弱音を吐いてる場合じゃありません。

父が逝って以来、本当にたくさんの方々から、励ましのメッセージをいただいています。どうもありがとうございます。みなさんの言葉を力に変えて、ラダックでの取材を全うしてきたいと思います。

では、いってきます。

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