Days in Ladakh

「チベット 望郷のうた」

今回はこのブログにしては珍しく、CDのレビューなどを書いてみようと思います。というのも、先日購入したこの作品が非常に素晴らしい出来だったので。

Tibet: Les Chants De L’exil – Songs From Exile チベット 望郷のうた」は、フランスのNGOアルタミラによって企画され、アーティストのボリス・ルロンの手で、ラダックでフィールドレコーディングされた作品です。収録されているのは、ラダックで暮らす亡命チベット人やチベット系の遊牧民たちの歌。羊の毛刈りの歌、乳搾りの歌、種蒔きの歌、収穫の歌、祭りの歌、祈りの歌‥‥彼らの生活の中のさまざまな場面で、普段から当たり前のように歌われている歌が、全部で30曲収録されています。

聴いてみてびっくりするのが、録音された音のクリアさと臨場感。半分以上の曲は伴奏も何もない独唱や合唱だったりするのですが、羊やヤクのいななきとか、その首にぶら下げた鈴の音とか、風の唸り、川のせせらぎ、咳払いや足音に至るまで、すべての音が、まるでその場に連れていってくれるように優しく取り巻いてくれるんですよね。

僕がラダックにいた時に接していたのはラダック人やザンスカール人の方が多かったのですが、それでもこのCDの収録場所の一つである大勢の亡命チベット人が暮らすチョグラムサルはなじみ深い場所ですし、チベット系の遊牧民が暮らすラダック東部のチャンタン高原は、実際にトレッキングで何日も歩いて彼らのテントを訪ねたりしていましたから、何というか、聴いてて、懐かしかったです(笑)。ああ、これは僕がいたことのある場所、身体で憶えている感覚なのだ、と。

僕みたいにラダックに足しげく通っている方にも、いつかラダックに行ってみたいと思っている方にも、おすすめしたい作品です。そして、これを聴きながら、チベットの人々が抱える望郷の念に思いを馳せてもらえたら、と思います。

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