ただそこに在る音

先日たまたま見つけて購入したCD「Tibet: Les Chants De L’exil – Songs From Exile」が非常に素晴らしく、すっかり惚れ込んでしまったので、同じくボリス・ルロンの録音による前作「PHILIPPINES: Femmes artistes du lac sebu – Women artists of Lake Sebu」を手に入れた。この手のCDは、アマゾン経由でさえ入手に数週間かかる‥‥。

フィリピン・ミンダナオ島のセブ湖周辺に暮らす先住民族、ティボリ族の女性たちが奏でる音楽。歌声、リュート、口琴、鐘、その他たくさんの民族楽器が紡ぎ出す音色に、森を渡る風、鳥のさえずり、蛙や虫の鳴き声、ぱちゃぱちゃと跳ねる水音、村の子供たちの歓声が入り混じる。ただそこに在る音。それが、どうしてこんなに心地よいのだろう。

この地球の上に、この素晴らしい音楽が奏でられている場所が、確かにある。そう想像するだけで、心がふっと軽くなる気がする。

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