ロックダウン下のラダック

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、3月22日から約3週間、国内すべての都市でロックダウン(都市封鎖)を実施しているインド。全土ではこれまでに3000人以上の感染者が確認されていて、ラダック連邦直轄領でも、イランなどに巡礼に行っていた人を中心に十数名の感染者が見つかっています。

速やかなロックダウンの措置が功を奏してか、ラダック内では今のところ、感染拡大の兆候はなく、入院していた人も順次退院しているそうです。とはいえ、これからしばらくの間、ラダックと外部との行き来はかなり制限されるでしょう。毎年6月頃に大挙してラダックを訪れるインド人の国内旅行者も、今年はほとんど来ないのではないかと思います。7月以降は、例年だと外国人旅行者のハイシーズンになりますが、国と国との間の行き来が制限されている現状が、そう簡単に回復するとも思えません。ラダックで観光業を営んでいる人々にとっては、非常に厳しい夏になりそうです。

とはいえ、ある程度長い目で見れば、今はそれが一番適切な道ではないかと思います。ラダックのように医療体制が十分でない僻地に、無症状の感染者が入り込むかもしれないというのは、現地で暮らす人々にとって、あまりにもリスクが高すぎます。ラダックへの旅行は、さまざまな状況がもっと落ち着いてから、じっくり検討すべきではないかな、と。

ラダックも、インドも、日本も、そして世界も、今は、我慢の時ですね。

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