かつてのラダック王国の都であり、今もラダックの経済・交通・文化の中心地であるレー。そのレーの街に、大規模な再開発計画が持ち上がっているという情報が入ってきました。この前の冬には、サブジ・マンディ(野菜市場)が取り壊されて移転したばかりですが、それだけでは終わらないようです。
この春からReach Ladakhのレポーターとして働きはじめた友人からの情報によると、LAHDC(ラダック自治山間開発会議)では今、レーのメインバザール中心部を車両乗り入れ禁止エリアにしようと計画しているそうです。それに伴い、いくつかの道路を周辺に新設する計画があるようなのですが、その計画の中には、レー王宮直下の旧市街を通る道路も含まれているのだそうです。そうなると必然的に、地元の人々のみならず旅行者にも人気のある旧市街のあの古い建物群が、それなりの規模で取り壊されることになってしまいます。この計画が実行されてしまうと、ちょっと残念ですね‥‥。
僕は以前から、ラダックの将来はラダックの人々同士が話し合って決めるべきで、外部の人間があまりとやかく口を挟みすぎない方がいい、というスタンスでいます。開発というものが十把一絡げで悪だとも思いません。日乾し煉瓦で作られた古い建物は強度に問題がありますし、メンテナンスもいろいろ大変です。そこに暮らす人々の生活が損なわれないようにすることも大切だと思います。
ただ‥‥あの王都の面影を残す情緒豊かな街の景観が、闇雲に壊されて再開発されてしまうのだとしたら、あまりにももったいない。伝統的な街並をできるだけ保全しつつ、建物の補修や衛生面などで改善できる部分があれば改善していくなど、伝統と開発のバランスが取れた施策が選択されるといいのですが‥‥。
少なくとも、ラダックの人々に対するそういうアドバイスくらいなら、外部の人間でもしてもいいと思いますし、むしろ外部の人間の意見の方が参考にしてもらえるのではないかとも思います。僕も、何か自分にできることはないか考えてみます。
コメントを残す