意外に思われるかもしれませんが、実はラダックではパンもよく食卓に上ります。ラダック語では小麦粉を練って焼いたパンの類を「タギ」と呼んでいます。たとえば、インドから伝わってきたチャパティは「タギ・シャモ」(シャモは「薄い」という意味)と呼んだりしていますね。
外国人からラダッキ・ブレッドなどと呼ばれているラダック独特のパンは、「タギ・カンビル」と呼ばれています。小麦粉にイーストを加えて練って寝かせたものを、丸めて伸ばしてフライパンで焼き、最後にちょっと直火で焙ります。するとぷっくりUFOみたいな形に膨らんで、うまそうなタギ・カンビルが焼き上がるのです。熱々のところをさっくり割ると、中が中空になっているので、そこにバターやジャムを塗っていただきます。
うちのゲストハウスでは、タギ・カンビル2枚とオムレツとチャイというのが朝食の定番です。何回食べたか思い出せないくらい口にしているので、最近では何だか当たり前のように思えてきました(笑)。日中営業しているレストランではまずメニューにないので、朝食つきのゲストハウスや民泊の際にこのタギ・カンビルが出てきたら、ラッキーだと思います。
ちなみに、インドで広く売られている断面積の小さな食パンもラダックでは食べられていますが、これはタギではなく英語的に「ブレド」と呼ばれています。
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