これまで何度かお伝えしてきた、ザンスカールのプクタル近辺の川の上流で起こった土砂崩れ災害についてですが、その後、残念な続報が入ってきました。
大量の土砂が川がせき止めたことで巨大な天然ダム湖が出現していた現場では、その水を少しずつ放出するための水路(高さと幅が2メートル程度のものだったそうです)が掘られていましたが、その効果ははかばかしくなかったようです。5月7日(木)の朝、天然ダム湖は突如として決壊。詳しい状況は不明ですが、プクタル近辺の学校の校舎やゲストハウス、そこから下流の谷あいにかかる複数の橋などがすべて流されてしまったそうです。
ラダックでも、ザンスカール川とインダス川が合流する地点などで大幅な増水が見られたとか。アルチにある水力発電所も被害を避けるために数日間停止していたそうです。もともと非常に困難な時期と場所で発生した災害ではありましたが、こうなってしまう前に、もう少し効果的な手が打てなかったものかと悔やまれます。
不幸中の幸いと言えるのは、これまでのところ、この天然ダム湖決壊に伴う死者や負傷者は報告されていないということ。しかし、橋などの被害が非常に広範に及ぶため、これらの地域の人々の暮らしが元通りになるまでには、かなりの時間と労力がかかることは間違いなさそうです。パドゥムからプクタルやダルチャを目指そうとする旅行者にもかなり影響してきそうです。
この件については、また何か情報が入ってきたらお知らせしようと思います。
先月末に、プクタルゴンパを訪れてきました。
ゴンパ経営のゲストハウスは無事ですが、学校は流され、コンクリートの土台が残るのみでした。
他にも土砂崩れが各所でおきたようで、ゴンパへ多少行きづらくなっている状態です。
以前は車でアンムーまで行けたそうですが、車道が崩れ落ち、現在はラルーまで。そこからは片道1-2日間かけてのトレッキングとなります。僕らは中間地点のアンムーに宿泊しました。
ルートはプクタルに向かい、谷の左側をずっと歩くことになります。向かい岸から見ると、右側は小さい土砂崩れが多数あり、地元の人たちも難儀していたようですので、避けたほうが無難かとおもいます。落石も何度も目撃しました。プルネ~プクタル間には新しい橋がかかっているので、不可能というわけではないですが。。
車道は何箇所も崩れ落ちていたようなので、しばらくはこのルートが中心になるのかなと思います。
貴重な現地情報をありがとうございます。他の知人からも、今は片道2日かかる状態だという情報を聞いていたところでした。谷の左岸は左岸で、土砂崩れが起きやすそうな区間が少なからずありますから、しばらくは難儀な状態が続きそうですね。