Days in Ladakh

ザンスカールからラダックへ(前編)

9月初旬、ザンスカールでの取材の仕事を終えた僕は、ザンラの村に移動し、そこからトレッキングでラダックまで戻ってくることにしました。ザンラでは、以前チャダルの時にもお世話になったザンラ王家の末裔の方々が住むザンラ・カルに泊めていただきました。カルザン君、どうもありがとう。

写真の男の子とは、ザンラ・カルの近くで出会いました。「写真を撮って!」というので、パチリ。

ザンラに滞在していた日は雲が多かったのですが、夕刻、少し晴れてきたので、カメラを手に外に出てみました。村の南側にそびえる古い王宮が、雲間から射す夕陽に照らされていました。この王宮、最近になってハンガリーの団体によって修復作業が行われているそうです。

トレッキングの初日は、ザンラからハナムルまで移動。ハナムルでは、ホースマンのパリさんの親戚の方のお宅に泊めていただくことに。家の入口には、大きなアイベックスの頭蓋骨が掲げられていました。

翌日、轟々と流れるザンスカール川を眺めながら、川沿いの断崖にある細いトレイルを歩いていきます。何だかんだで非常にメジャーなトレッキングルートなので、写真の見た目ほど危なくはないです。

最初の峠、パルフィ・ラを登る直前に眺めることのできる風景。うねるように流れるザンスカール川沿いに、巨大な手で無造作にねじ切られたような山塊が連なっています。この川が凍りつく真冬に、その上を三週間も歩いて旅したなんて‥‥。つくづく自分は無茶をしたもんだなあと思います(苦笑)。

パルフィ・ラを越え、いったん降りてまた登ると、落差数百メートルはある断崖の縁を歩くようになります。この日は照りつける日射しが強烈で、僕の身体もまだトレッキングに慣れきっていなかったので、もうフラフラのコテンパンに疲れました。

小さな幕営地、ネルツェで迎えた朝。夜明け前の空が、ほのかなバラ色に染まっていました。

これは通称スノーブリッジ(雪の橋)。冬から溶け残ったままの雪が、下側の部分だけ渓流に削られて、こんな形になっているのです。そしてまた冬が来るわけですね。

ネルツェから二時間ほど歩いて、振り返ったところ。前日に通過したところから、標高はかなり上がっているはずですが、まだまだ登りは続くのです。

こんな感じの細くて柔らかいトレイルを、ひたすら黙々と辿っていきます。歩き続ければ、いつか辿り着ける‥‥はず。

ネルツェから登り続けて四時間後、ようやくハヌマ・ラという峠の頂上が見えてきました。標高4700メートル。さすがにこれはきつかった。

ハヌマ・ラの頂上から先には、すさまじいばかりに雄大な景色が広がっていました。巨大な山塊のゆりかごの中で眠る赤子のように見えるリンシェの村。約四年ぶりに、僕はここに戻ってきました。

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