ラダックで各地を回る時のアクセスガイド、今回はザンスカールについて書いてみたいと思います。ザンスカールは、以前よりだいぶ変わったとはいえ、短時間であちこち見て回るにはなかなか大変な場所です。地図はこちらのページをご覧ください。
ちなみに、ザンスカールに入れるのは、基本的に夏の間だけです。冬は、凍結した川の上を行くチャダル・トレックだけで行き来することができます。
・レーからパドゥムまでのアクセス
レーからザンスカールの中心地パドゥムに入るには、車で最低二日はかかります。レーからカルギルまで9〜10時間、カルギルからパドゥムまで13〜15時間ほどかかる計算です。レーからカルギルまでは普通の道路ですが、カルギルとパドゥムの間は、かなり道が悪い部分もあります。バスは夏の間、レー始発でカルギルを経由してパドゥムに行く便が2、3日に1本程度あります。ただ、私営バスなので運行スケジュールが定まっておらず、あまりアテにはできません。カルギル始発でパドゥムまで行くバスは、最近は運行していないとのことです。
バスでない場合は、カルギルから乗合ジープを捕まえて行く方法もあります。料金は交渉次第ですが、片道で500〜600ルピーくらいが目安。カルギルのタクシースタンド周辺に行けば、客待ちしている乗合ジープが見つかる可能性があります。座席はスシ詰めになると思いますが、乗り心地はバスよりも多少ましです。
バスでもなく乗合ジープでもない方法となると、レーからジープをチャーターして往復することになります。10000〜12000ルピー程度と、かなり高くついてしまいますが、限られた時間の中でザンスカールを効率よく見て回りたいという方にはいい方法だと思います。また、ジープチャーターだと、途中にあるランドゥム・ゴンパやダルン・ドルン氷河という見どころの場所で車を止めて観光することができるのもメリットです。
・ザンスカール内での移動方法
ザンスカールでは、ゲストハウスが集中するパドゥムが拠点になります。ストンデ、ツァザル、ザンラ方面にはバスが午後に1本、カルシャ方面にもバスが午後に1本程度走っていますが、運休の場合もしばしば。バスでの日帰り観光は難しいので、村で民泊することになります。
パドゥムから日帰りで各地を回りたい時は、ジープをチャーターすることになります。ラダックと比べてもザンスカールのジープの料金はかなり割高なので、シェアする仲間を見つけてチャーターした方がいいでしょう。ジープで回る際のルートとしては、サニ、ゾンクルなどがある北西方面、ストンデ、ツァザル、ザンラなどがある北東方面、バルダン、ムネなどがある南東方面に大きく分かれます。カルシャやサニは、がんばれば歩いていけなくもない距離です。
・プクタルへ行く方法
最果ての寺、プクタル・ゴンパへのアクセスは、決して簡単ではありません。パドゥムからガラシサというところまではジープ・ロードが通っているのですが、そこからプクタルの近くにあるプルネという村までは、川沿いの山道を歩くことになります。パドゥム〜ガラシサ間はジープをチャーターして、ガラシサ〜プルネ間を歩いて往復すれば、パドゥムから往復3日でプクタルに行くことができます。
・トレッキングでのアクセス
個人的には、ザンスカールらしさを一番堪能できるのはトレッキングだと思います。主なものでは、ラマユルからポタクサル、リンシェ、ピドモなどを経由するルートと、マナーリ〜レーロードの途中にあるダルチャという地点からプクタル近辺を経由してパドゥムに至るルートがあります。ジープチャーターに比べると時間がかかってしまいますが、途中でいくつもの村を訪れることができるのは大きなメリット。それを考え合わせると、むしろジープチャーターより割安と言えるかもしれません。
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ザンスカールを訪れる観光客は年々増え続けています。将来、ザンスカール川沿いの道路が開通すれば、レーからパドゥムまで車で一日で行けるようになるそうです。便利になるのはいいことですが、反面、ちょっと寂しいような気もしますね。
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