午後、電車で都心へ。今日はとある出版社で、新しい本の企画のプレゼン。
次に作ろうと考えている本は、出すまでのハードルがかなり高い。企画自体の内容云々より、それが属するジャンル自体が「売れにくい」ので、出版社から敬遠されがちなのだ。企画を提案する側としても、バーッと派手に売れる企画だとは言いにくい。そもそも、この仕事のプロとして、自分でも売れるかどうかわからない企画を提案するのは、間違っているのかもしれない。
しかし、それでも‥‥。
「この本は、出すこと自体に意味があると思うんです‥‥」
話の途中、僕は思わずそう口走ってしまった。すると、出版社の担当の方々は、口を揃えてこう言った。
「‥‥それは当然ですよ!」
何というか、そのひとことで、僕はとても救われた気持になった。売れる、売れないとは別のところで、作りたい、作らずにはいられない本がある。それを追い求めるのは、けっして間違ってはいないのだと。
これからどうなるか、まだ何もわからないけど、がんばろうと思う。