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ゴールは何処に

年が明けてから、かなり根を詰めて、本の原稿を書き続けてきた。そのせいで、一昨日あたりは疲労困憊MAXな状態だったが、作業自体はかなり先が見えてきた。草稿が完成するのは、たぶん二月上旬頃になるだろう。

ただ、今回の本の場合、草稿が完成した後の作業をどう進めるかで、少し悩んでいる。今回は、あるテーマに沿ったエピソードを集めた短編集のような趣向の本なのだが、一冊の本として全体をどうまとめあげるか、大きな構成の検討から細かな表現の調整まで、詰めていく余地がかなりあると感じている。こだわればこだわるほど、完成度は上げられると思うのだが、どこまでやればいいのか、ゴールを何処に設定すればいいのか、自分の中でも確信が持てないでいる。

なんだかんだで、草稿を書き上げた後も、あーだこーだと悩み苦しみ続ける日々が続くのだろうな……。毎度のことではあるが。

半歩ずつでも

フリーランスの身ではあるが、今日から一応、仕事始め。いつものように、朝から吉祥寺のコワーキングスペースに籠って、本の原稿を書く。

巷では、コロナ禍が再燃しつつあるようで、新規感染者数も倍々のペースで増えつつあるようだ。そう遠くないうちに、また、いろいろ面倒な雰囲気の世の中に戻るのだろう。そう考えると、気が滅入ってきそうなものだが、僕自身は、割と普通というか、まあ、ある程度予想された状況でもあるし、しゃーない、という感じで構えている。

そうしていられるのは、いくつか理由があると思う。家では、真面目な話からたわいもない話まで、家族にいつでも、何でも話せるということ。仕事では、一昨年から昨年、そして今年と、何だかんだでずっと本を書き続けられているということ。そうして作った本を読んでくださった読者の方々から、日々いろいろな感想を寄せていただいているのも、本当に支えになる。

僕の本づくりのペースは本当にゆっくりだし、一歩々々進んでいるかどうかも怪しいけれど、たとえほんの半歩ずつでも、目指す方向に進んでいけたらと思う。周囲の人々を支えたり、逆に支えられたりしながら。

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池亀彩『インド残酷物語 世界一たくましい民』読了。主に帰省中の新幹線の車内で読んだのだが、興味深い内容だった。今まで何度となくインドに行った経験のある自分でさえ、知っているようであやふやなままだった、インドという国の複雑怪奇な社会構造と、そこから生じる問題や軋轢の数々が、著者に身近な人々の実例を交えて、リアルに、かつわかりやすく紹介されている。数千年前からの執拗なしがらみに囚われ続けている人々が、それでも生き抜くために身につけた、しぶとさ、しなやかさ、したたかさ。普段からインドに関わりのある人や、まだ関わりはないけど興味を持っている人には、読んでほしい一冊。

今までも、これからも

昨日の夜は、『冬の旅 ザンスカール、最果ての谷へ』が受賞作に選ばれた、第6回「斎藤茂太賞」の授賞式だった。受賞が決まったのが7月上旬で、それからかなり間が空いてしまったが、今年の夏の日本の惨憺たる状況を思い返すと、授賞式が中止にならなかっただけでも幸運だったのかもしれない。

授賞式の壇上で僕が話したスピーチの全文はDays in Ladakhの方に載せてあるが、ああいう場を経験して、あらためて、自分が本を作る目的について、色々考えさせられた。

今までも、これからも、僕自身が、何かの賞や栄誉を得ることを目的として自分の本を作ることは、金輪際、ないと思う。ただ、今回の『冬の旅』のように、何かの成り行きで他の人が書いた本と同じ俎上に上げられて比較されるようなことは、これからも起こり得るかもしれない。

仮にそういう状況になった時、自分の本がどのような評価を受けるにせよ、他の人の本と並べて評価されても恥ずかしくないような本を作っておかなければ、と思う。そしてそれは、やっぱり今までと同じかそれ以上に、一文字一文字に真心を込めて本を作り上げていくことでしか達成できない。

何かの評価を受けるということは、その後のハードルが、一段高くなるということだ。周囲にとっても、自分自身にとっても。

疲れたら、食べる

今週はずっと忙しかった。先週日曜の夜には配信トークイベントに2時間出演。月曜から木曜まで、日中はコワーキングスペースで音声起こし作業。木曜の夜は下北沢で別のトークイベントの立ち会い。金曜は、来年の夏に出す新しい本のキックオフミーティング。

そんなこんなで、自分でも思ってた以上に、疲れがたまっていた。電車で移動中も、席が空いてたら、座り込んでちょっとぐったりしてしまったり。

こういう時には、絶対確実においしいごはんを、腹いっぱい食べたいのである。

打ち合わせで都心に出ていた金曜の夜は、一人で外食と決めていたので、渋谷のアーンドラ・ダイニングで、ノンベジミールス。チキン、マトン、エビ、野菜、サンバル、ラッサム。すべてが完璧にうまい、安心の味。インドのローカル瓶ビールを心おきなく店で飲めるようになったのも嬉しい。

土曜の昼は、日常軒のお弁当と豚まん。ミニハンバーグと春巻と味玉が同居してる、オールスターキャストみたいなお弁当。そして土曜の夜は、コノコネコノコで相方と二人飲み。大分のブリ、鹿肉のタタキ、鹿肉のラザニアなどなど、ビアラオダークとともにうまうまといただいた。満足。

ああ、ほんとにおいしかった。もう一晩、ぐっすりと寝よう。原稿のことをまた考えるのは、明日からでいい。

通勤生活

今週から、ある種の通勤生活を始めることになった。前に一度、お試しで利用した吉祥寺のコワーキングスペースを、しばらくの間、平日の日中限定のプランで月極契約して使っていくことにしたのだ。新しい本を少なくとも一冊、来年出すことが決まって、そろそろ本格的にその執筆に取り掛からなければならないので。

西荻窪から吉祥寺までは、天気がよければ歩いていく。バッグには、ノートPCとその日必要な紙の資料(昔のノートなど)。行きしなにコンビニでサンドイッチや無糖カフェオレとかを適当に買い、コワーキングスペースのブース席に籠って、ひたすらカタカタ、PCのキーボードを叩く。夕方頃まで作業して、また歩いて西荻窪まで戻り、家で晩飯の支度をする……といった具合。

実際にやってみると、いろいろ新鮮。取材以外のデスクワークで別の作業場に通うというのがまず自分的にはとても珍しいし、コワーキングスペースのブース席は必要十分なぼっち感があって(あと、場所代を払ってることもあって)作業に集中できる。これから数カ月間は、こんな感じで執筆を進めていこうと思っている。

執筆が佳境にさしかかったら、また旅館カンヅメ合宿もやろうかな。このめんどくさいご時世、自分なりに無理のない範囲で、楽しみながら働きたい。