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「ワンペン、ワンチョコレート」について思うこと

以前、「バター茶の味について思い巡らすこと」や「アラスカの無人島で過ごした四日間」などのエッセイを寄稿した金子書房のnoteで、新しいエッセイを書きました。「『ワンペン、ワンチョコレート』について思うこと」という文章です。同社のnoteで展開されている「孤独の理解」という特集のテーマで依頼を受けて、執筆しました。

お時間のある折にでも、読んでみていただけると嬉しいです。よろしくお願いします。

人前に出る

昨日は、よみうりカルチャー大手町スクールで、ラダックとザンスカールについての公開講座の第一回目。会場とオンラインの両方で、大勢の方々が参加してくださった。会場で販売した本も、ちょっとびっくりするくらいたくさん売れた(仕入見込みが甘かった……)。

こうしたイベントで、人前に直接出たのは本当にひさしぶり。去年の春に、下北沢で竹沢うるまさんと登壇したトークイベント以来だろうか。かといって、特にテンパったりはしなかったのだが、言葉選びがちょっと雑だったというか、一文の終わりまでちゃんと整理しきれてなかったというか、口がうまく回ってなかったところもちょいちょい自分で感じたので、そこは反省すべきかなと思う。

この間の月曜はラジオの収録だったし、明日はラジオの生放送だし、週末はトークイベント、来週末は公開講座の第二回目。慣れない仕事がえんえんと続く。自分は人前に出てカッコつけてしゃべるより、一人きりで机に向かって原稿を書いたり、誰もいない原野で写真を撮ったりする方が、性に合ってるのかな、とあらためて思う。

がんばろ。それしかない。

勘が戻る

昨日の朝、インドから帰国した。PCR検査の結果次第では飛行機に乗れない可能性もあったのだが、どうにか無事にクリア。到着時の検疫手続きは、空港内をほぼ一周するくらい歩き回らされて、本当にめんどくさかったけど。出入国前のPCR検査義務も、来月上旬からは撤廃されるらしい(ワクチン接種証明はいるが)。結果的にレアな体験になったのかもしれない。

今回のインド取材、始めたばかりの頃は、細かい部分で旅の所作というか勘が戻らなくて、ちょっと戸惑った。英語での簡単な受け答えがすぐに口に出てこなかったり、ちょっとした荷造りに妙に手間取ったり、割と大事なものごとをうっかり忘れそうになったり。ただ、そうした違和感もしばらくするとなくなって、旅の日々が心身にしっくり馴染むようになった。なまっていた身体も、荷物を担いで旅するうちに、ぴりっと締まって、思い通りに動かせるようになったし。

ああ、これが、本来の自分だったなあ、とあらためて思う。やっぱり、旅をしてなければ、僕は僕じゃない。

旅が始まる

そんなこんなで(どんなこんなだ)明日から、約1カ月半、インドに行くことになった。

目的は、来年以降に出すことが決まっている、新しい本を作るための取材。最初にデリー経由でラダックに入って、その後はひたすら、陸路で移動しながら取材をして回る予定。どこもそれなりに土地勘はあるが、新しく開通したばかりのルートも通るし、コロナ禍の影響でいろいろ勝手が変わっていることもあるだろうしで、気は抜けない。

コロナ禍も、日本では第7波が始まっているようだし、インドでも今後どうなるかはわからない。まあ、今やインド国民のほとんどが抗体を持っているらしいという説も、あながち眉唾とも思えないふしもあるが……。用心するに越したことはない。帰国してからも、仕事の予定はいろいろ詰まってるし。

ともあれ、いよいよ、旅が始まる。いってきます。

『旅は旨くて、時々苦い』

『旅は旨くて、時々苦い』
文・写真:山本高樹
価格:本体1200円+税
発行:産業編集センター
B6変型判240ページ(カラー16ページ)
ISBN 978-4-86311-339-8
配本:2022年9月中旬

異国を一人で旅するようになってから、三十年余の日々の中で口にしてきた「味の記憶」を軸糸に綴った二十数篇の旅の断章が、『旅は旨くて、時々苦い』という一冊の本になりました。一部の書店では、特製ポストカード2種1組とセットにして販売されます。ポルべニールブックストアでは、サイン本と特製ポストカードのセットを店頭とWebショップで販売していただく予定です。よろしくお願いします。