滅びゆく職業

今の僕の仕事、ライターとか、写真家とか、そういう職業は、あと何十年か後には、滅んでいると思う。

つい最近、企業の決算サマリーを1日30本ものペースで自動的に量産できる人工知能「決算サマリー」が稼働し始めた。小説を書く人工知能の開発も進んでいる。少なくとも、昨年暮れに巷を騒がせたキュレーションメディアなどにパクリ記事を書いていたリライトライターの仕事は、あっという間に自動化されてしまうだろう。その方がコスパがいいから。

写真家の仕事の領域はしばらく前から狭まり続けているが、これからカメラの動画機能がさらに向上してくると、撮影という作業は動画がメインになって、写真は後で動画から静止画を切り出して作るもの、という扱いになるかもしれない。そうなると、撮り方も、捉え方も、見せ方も、何もかも変わってくる。撮影自体も、ドローンなどで完全に自動化されるかもしれない。

僕たちは、レッドリスト入りした、絶滅危惧種なのだ。黄昏の侘しさをひしひしと感じながら、それでも、人の書く言葉にしかできないこと、人の撮る写真にしか伝えられないことがあるんじゃないかと、一縷の望みをかけながら、あがいている。じたばたと、なりふり構わず。

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