虚脱感

昼、赤坂で打ち合わせ。連休中にチェックを終えたラダックのガイドブックの色校を、編集者さんに渡す。これで、僕がこの本の制作で関わる作業はすべて終わり。明日には編集者さんのところでも校了して、週末には下版。その後は印刷工程に入る。

いよいよ、というか。やっとここまで来た、というか。もうこれ以上、何も作業しなくていい、というか。もうこれ以上、あの本を作り続けることはできないのか、というか。

正直言って、達成感や充実感よりも、今は虚脱感の方が強いような気がする。それくらいこの本は、僕にとって大きな仕事だった。準備段階から費やしてきた時間も、取材や執筆に注ぎ込んだ労力も、あらんかぎり振り絞った自分の能力も。ふりかえってみても、これに匹敵する大きな仕事は、「ラダックの風息」くらいしかない。それだけに、制作が終わってしまったことに、ちょっと寂しさを感じる。

まあ、来週末に見本誌が届いたら、達成感や充実感のようなものが湧いてくるのかもしれないな。自分の子供が生まれてくる時のように。

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