ゴールポストが後ずさり

先週あたりから、新しい本の原稿の執筆を再開。日々黙々と書き続けている。

去年の晩秋から書きはじめたこの本の原稿、途中タイ取材とかで中断期間はあったのだが、これまでにどのくらい書いてきたのか計算してみると、80ページだった。予定している総ページ数の、だいたい三分の一くらい。たぶん。おそらく。

言葉尻があやふやなのは、最終的に全体で何ページくらいの本になるか、まだはっきりしていないからだ。少しずつ書き進めて様子を見ながら、台割もその都度調整しているので、一つの章だけでもページ数がにゅるっと増えてしまったりしている。もちろん予算の都合もあるので、野放図にページを増やしまくるわけにもいかないのだが、内容的に妥協はできないし。嗚呼。

総ページ数という名のゴールポストが、今日もじわじわと後ずさりしていく。

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赤染晶子『じゃむパンの日』読了。42歳の若さで逝去された芥川賞受賞作家の方が遺したエッセイ集。短いセンテンスでぽんぽんと切れ味よく綴られた文体と、ささやかなものごとに対する視点の意外さがくせになる面白さ。でも、ふと気づくと、どことなく哀しい気配もうっすら漂っていて。多くの人に読み継がれてほしいな、と思った。

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