考えてみると、今という時代は、至るところで自己紹介やプロフィールを書く必要に迫られている気がする。昔ながらの履歴書や職務経歴書なんてものだけでなく、Webサイトやブログ、FacebookにTwitterにInstagramに……何でもかんでも。
匿名にしたい場合はプロフィールも煙に巻くような内容で別に構わないわけだが、実名の公表が必要な場合、あるいは自ら実名の公表を望んでいる場合は、それなりにちゃんとした内容のプロフィールを載せなければならない。これもまあ普通に考えれば、事実に基づく自分の経歴と現在の立ち位置をそのまま書けばいい。でも最近は、経歴や実績を事実以上に盛ってみせたり、嘘で塗り固めたり、実際は何の裏付けもないのに相手に都合よく受け取ってもらえそうな耳ざわりのいい言葉を選んだりしている人もいる。そういう、いかにも前のめりな虚勢を張っていそうなプロフィールの人を見かけたら、僕はとりあえず用心してかかることにしている。
詐欺師か何かならともかく、普通の人が自己紹介やプロフィールで自分を優れた能力のある人間に見せかけても、あとでメッキがはがれた時のダメージが大きくなるだけだと思うのだが、どうだろう。自分は結局自分以上にはなれないのだから、そんな上っ面のごまかしに頼るのではなく、日々の生活の中で自分のすべきことに淡々と取り組んで、ありのままの結果を示せばいい。僕はそう思う。