フリーライターを目指す人への8つのアドバイス

今の時代に、文章を書くことを生業にして生きていきたいという人がどのくらいいるのかわからないけれど、それでもフリーライターを目指すという人に向けて、いくつかアドバイスめいたことを書いてみたいと思う。ちなみに、小説家や作家を目指す人にはあまり参考にならないかもしれないので、あしからず。

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・まずは編集の仕事から始める
いきなりライターとして働くのを目指す前に、まずは編集の仕事を体験してみることを強くおすすめする。別に有名な大手出版社に就職しなくても、中小の出版社や編集プロダクションでは、編集補助のアルバイトをよく募集している。そこで受け持つ作業はたぶん、とても地味で単調で疲れるものだと思うが、それが本づくりの仕事の本来の姿。編集の仕事をしていればライターに必要な素養も自然と身に付くし、本や雑誌を企画する側の考え方を知ることも大切だ。

・遅刻はしない、〆切は守る
遅刻や〆切破りをちょっと破天荒でカッコイイみたいに捉えてる人もいるかもしれないが、発注する側にとって、それらはマイナス要因でしかない。取材先や他のスタッフにかかるかもしれない迷惑を考えると、わざわざそんなリスクを冒すくらいなら、編集者は別のライターに依頼する。逆に、「この人は遅刻しないし、〆切もちゃんと守る」という信頼感を編集者に持ってもらえれば、それだけで仕事を依頼される頻度も増える。

・人に読まれることを意識して書く
文章力を磨くには、とにかく書いて書いて書きまくることだとはよく言われるが、僕はそれ以上に、他の人に読まれることを意識して文章を書く経験を積むことが大事だと思う。人の気持を惹き付け、伝えたいことをちゃんと伝えるにはどうすればいいかと考えながら、構成を練り、言葉を選び、推敲を重ねる。読者の目に晒される厳しさを知ると、文章を書くことの難しさと面白さがわかってくるのではないかと思う。

・好きなことを育てて得意分野にする
ライターになるからには、自分の好きなことを思うぞんぶん書きたいと思うのは当然のことだ。ただ、映画なら映画、サッカーならサッカーが好きなだけでは、執筆の依頼はなかなか来ない。普段からその好きな分野を徹底的に掘り下げて、マニアックな知識を身に付け、それについてなら何でもいくらでも書けるというくらいの得意分野に育てておくのが大事。ちょっとマニアックすぎるくらいでも、かえってそれが活きる場合の方が多い。

・得意分野でなくても書けるようになる
得意分野についてなら何でもいくらでも書けるけど、それ以外のことは書けないとなると、ライターとしての仕事はなかなか広がらない。自分の得意分野に対する世間のニーズが、ある日突然まったくなくなってしまうことだって起こり得る。自分の守備範囲外の依頼をされても、なるべく選り好みせずに引き受けた方がいいと思う。苦手な分野を克服するためにいろいろ取り組んでいると、意外とそれが新しい得意分野になったりもする。

・自分から企画を提案する
出版社や編集プロダクションから依頼される仕事をしているだけでは、自分が本当に書きたいと思える企画にはなかなか取り組めない。やりたい企画は、自分から積極的に編集者に提案するべきだ。その際に大事なのは企画書。企画のコンセプト、読者ターゲット、類似の企画との差別化、具体的な構成案などをわかりやすくまとめて提出する。企画書はまず信頼できる編集者に見せて、いい点と悪い点について意見を聞き、それを基に修正するといい。

・流行は押さえつつ、でも惑わされない
企画を考える上で、今の世の中でどんなことが注目されているのか、流行はそれなりにチェックしておいた方がいいとは思う。ファッションなど、流行への敏感さが求められる分野もあるだろう。ただ個人的には、世間の流行をひたすら全部追いかけるより、自分自身が面白いと感じること、大切に思えることは何なのかと考えて、それに合致する情報を拾っていくように意識した方が、自分が取り組みたいテーマにぶれが生じなくなると思う。

・自分の本を作ることを目標にする
出版不況の今、本を一冊出すのもなかなか難しい状況だが、ライターとしてやっていくからには、自分で企画した本を出すことをあきらめてはいけないと思う。そのためには日頃から、自分の得意分野をどう扱えば本にできるかを常に考え、周囲の編集者に相談しつつ、コツコツ取り組んでいく必要がある。よほどの売上がないかぎり、本の印税はたいした額にはならないけれど、著作があるという実績は、ライターにとって何よりも大きな武器になる。

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‥‥未熟者の自分が、何言ってるんだという気もしないでもないけれど(苦笑)、自らへの戒めも込めて。

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