辿り着いたその先で

昨夜は、パタゴニア東京ゲートシティ大崎店で、冬のラダックをテーマにしたスライドトークイベントに登壇した。ただでさえマイナーなラダックという地域の、しかも観光客がほとんど訪れない冬の話をするという、ターゲットが狭いにもほどがある(笑)イベントだったにもかかわらず、定員を上回る85名もの方々が来場してくださるという、まさかの展開。どうなることかと思ったが、関係者の方々のサポートもあって、何とかやりきった。モエツキタ。シロイハイニナッタ。

トークの中でも皆の注目を集めていたのは、やっぱりチャダルの話と写真だった。凍結した川の上を歩いて旅するという世界でも他に類を見ない冒険だから、当然といえば当然なのかもしれない。ただ、あの時の僕が、凍った川の上を歩くことそのものよりも遥かに心惹かれたのは、つらい道程を歩き続けて辿り着いたその先で出会った、冬のザンスカールで暮らす人々の姿だった。

今までもこれからも、僕が取り組むのは、頂に登ったり、困難な道程を制覇したりすることではない。そんな厄介なことは他の人にお任せする(笑)。僕は、辿り着いたその先で、目にしたもの、出会った人々のことを伝える。それが自分の果たすべき役割だと思っている。

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