隠遁生活

終日、部屋で原稿を書く。昨日も一昨日も、いや、二カ月前からほぼずっと同じ、まるで隠者のような生活(苦笑)。資料が一面に散らばる机に向かって、毎日、毎日、キーボードを叩き続けている。

大変といえば大変だし、きついといえばきついけど、つらいと感じたことは、今回の本に関してはまだ一度もない。どんなにややこしくて書くのが難しい部分にさしかかっても、心の中はいつも子供みたいにはしゃいでいる。自分が一番好きな場所、一番大切な場所について書いているのだから、どんな苦労も苦労じゃない。ただ、わくわくと楽しくて仕方ない。だから僕の場合、執筆期間というのは、いささか子供じみた隠遁生活なのかもしれない(笑)。

そんな風にして書き続けてきた本の草稿も、あと数ページですべて書き上がる。でもその後はすぐ、推敲、修正、レイアウトと編集。ひと息つく間もなく、戦いはまだまだ続く。

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