誰かのために

終日、部屋で仕事。今書いているラダックの本で、最初の難関にさしかかる。

これまでにざっくり考えていたページ構成が、うまくいかない。必要事項をリストアップし、構成を煮詰め、台割を見直してページ割を変え、ラフを描き‥‥。ああでもない、こうでもない、と、夜遅くまでグダグダ悩む。結局、今日は一文字も書けなかった。

こんな日は途方に暮れて、暗澹とした気分になる。この仕事、「自分の職業だから」という気持だけでは、たぶん僕には続けられない。でも、僕が本を書くのは、それを手に取ってくれるかもしれない、誰かのため。ページをめくって目を輝かせてくれるかもしれない誰かがいてくれるから、僕はこの仕事をやっていられるのだと思う。

いつか本ができたら、その誰かのもとへ、届きますように。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *