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日韓戦

終日、部屋で仕事。昨日の原稿の続きを書く。とりあえず草稿は仕上がった。別の仕事のスケジュール調整でちょっとした行き違いが発生。うまく調整できるといいのだが。

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アジアカップ準決勝の日韓戦は、やはりというか何というか、白熱した試合になった。こういう時、今までの日本だと「惜しかったよねー」と言われる結果になることが多かったのだが、今回はPK戦の末、どうにかこうにか勝つことができたので、ほっとした。

日本より試合間隔が一日短く、準々決勝でイラン相手に120分戦った韓国は、明らかに選手の動きが重かった。そのコンディションの利を活かしきれず、ザッケローニがイタリア人監督らしい守備固めを指示したのに逃げ切れなかったのは、反省すべき点だと思う。これから世界の舞台で格上の相手と戦っていくには、あそこでしっかり守り通せるようになる必要がある。

それにしても、今日の審判、選手がちょっと倒れるとすぐに笛を吹いて試合を止めてしまうので、ゲームコントロールの拙さを感じずにいられなかった。最初に日本が韓国にPKを献上した時の判定は、予選リーグで日本にコテンパンにされたサウジアラビア出身の主審による、ささやかな復讐だったのかもしれない(苦笑)。まあ、日本も微妙な判定からPKを得ているので、差し引きゼロということで。

勇気という武器

午後、広尾で開催されたジュレーラダックのイベントに顔を出す。去年のスタディツアーやファームステイプログラムに参加した方々からの報告があったのだが、自分とはまた違った目線でラダックを捉えていたのが面白かった。このことは、あとでDays in Ladakhの方に書こうかな。

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昨日の夜は、僕もご多分に漏れず、アジアカップの日本対カタール戦を観ていた。後半に一人退場になった上に失点してリードを奪われた時は、正直、「こりゃダメだ」とあきらめそうになった。まさか、それから同点に追いつくどころか、90分間が終わってしまう前に逆転するとは‥‥。カタールのテレビ局に取材された自分を誇りに思う(笑)。

もちろん、反省材料は山ほどある。中盤で不用意にボールを失って危険なカウンターを食らう場面が目立ったし、オフサイド崩れでの失点、不用意にイエローをもらっての退場、セットプレー時の壁の配置ミスによる失点‥‥。相手に圧倒的なホームアドバンテージがあったにせよ、チームの実力差を考えれば、もっと楽に勝ち切らなければいけない相手だった。

それでも、見ているこちらの心までへし折れそうな逆境を、ピッチ上の選手たちが跳ね返すことができたのは、ザッケローニ監督が試合後のインタビューで語っていたように、彼らが勇気という最後の武器を持っていたからだと思う。まるで少年マンガの主人公の決め台詞みたいだけど(笑)、僕にはそうとしか形容できない。

この代表チームは、これからもっと成長する。少なくとも、戦う気持を失わないということでは、僕らを裏切らないはずだ。いい時も悪い時も、長い目で見守っていければと思う。

カタールのテレビ局

午前中に原宿、午後に赤坂で打ち合わせ。それぞれ別の書籍の新企画のプレゼン。一件でもしんどいのに、一日に二件もプレゼンとは‥‥。まあでも、とりあえず、自分にできることはやった。あとは結果を待つのみ。

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朝、原宿駅近くのサッカーショップの前を歩いていた時、二人のアラブ系の人に「ちょっといいですか?」と呼び止められた。一人はマイクを、一人は小さなビデオカメラを持っている。聞くと、なんとカタールのテレビ局の人らしい。今、カタールではサッカーのアジアカップが開催されているのだが、次の準々決勝で日本とカタールが対戦するので、その試合についての日本人のコメントを撮るために、ここで張り込んでいたのだとか。

「次のカタールとの対戦はどうなると思いますか?」と訊かれたので、「いや、楽勝っすよ」とカルい感じで答えようと思ったが、こんなところで両国間の紛争の火種を蒔く必要もないかと思い直し(笑)、「カタールにとっては完全なホームゲームですから、日本としては難しい試合になると思いますね」と、殊勝な答えをしておいた。

というわけで、VTRがボツにならなければ、僕、まもなくカタールのテレビに登場します(笑)。

最初の試練

終日、部屋で仕事。依頼された案件のために、ひたすら写真のセレクト作業。目は疲れるし、肩は凝るし‥‥まあ、それでも愉しいけど。

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昨日の夜中に中継されていた、アジアカップの日本対シリア戦は、ひさびさに手に汗握る展開だった。というか‥‥試合の内容以前に、アジアの戦いでは、まあ、いろんなことが起こるな、と(苦笑)。

ザッケローニ率いる若き日本代表は今、遠く離れた中東の地で、これ以上ないほどいい勉強をさせてもらっていると思う。完全なるアウェイ、技術が拙い審判、想定外のことが起こりうる展開‥‥。ねちっこいアジアの国々との戦いは、ワールドカップ予選を戦い抜くための経験値を稼ぐにはうってつけ。今回のPK騒動は、今の日本代表にとって最初の試練らしい試練だったし、それを勝利という形で乗り越えられたのは、メンタル面でも大きなプラスになったはずだ。

だいたい、天皇杯やら何やらで大会前に練習試合も組めず、センターバックは怪我人続出で、選手たちはろくに休養も取れない状態でアジアカップを戦っているのだから、結果を残せという方が酷だ。その割には、日本代表はよくやっていると思う。アジアとの戦いの中で、一つひとつ、経験を積み重ねていけばいい。すべては、これからのために。

アルベルト・ザッケローニ

夜、テレビでサッカーの日韓戦を観る。結果はスコアレスドローだったが、単なる親善試合とは思えない、緊迫感のある、面白い試合だったと思う。

驚いたのは、日本代表の変貌ぶりだ。これが、過去数年間、煮え切らない試合運びにげんなりさせられながら観ていたのと同じチームの試合だろうか? 先日の対アルゼンチン戦は、相手のミスやコンディション不良にかなり助けられた面もあったと思うが、今夜のアウェイの試合では、故障で欠場したパク・チソンを除けば過去最強といってもいいメンバーの韓国を相手に、がっぷり四つの真っ向勝負を挑んでいて、しかもまったくひけをとらなかった。

アルベルト・ザッケローニが日本代表の監督に就任して、まだ一カ月ちょっと。指導らしい指導は、今回の親善試合二試合のための事前合宿で行った程度で、実質的な強化はまだ始まったばかりだ。それなのに、この短期間でのチームの変化には驚かされる。コンパクトな布陣を保ちつつ、積極的にボールを奪取し、そこから縦にすばやく攻める。最初にこのシンプルなコンセプトを徹底させたことが、ワールドカップである程度自信をつけた今の日本代表に、次なる進化の道筋をつけたのだろう。選手たちも、受け身一辺倒でボールをこねくり回していた以前の戦術に比べると、ふっきれたように溌剌とプレーしていた。

それにしても、ザッケローニが監督とは‥‥。今から十数年前、彼が監督をしていた頃のACミランは、本当に魅力的だった。日本でも有名だったレオナルド、リベリアの怪人ジョージ・ウェア、そして、ズボニミール・ボバン。あの魅力的なタレントたちを率いてスクデットを獲った監督が、今は日本代表の監督をしている。予断は許さないけれど、彼には期待してもいいのかもしれない。