疎開について思うこと

近頃、巷では「疎開」という言葉がよく使われている。依然予断を許さない状況が続く福島第一原発や、未だに時折発生する余震、計画停電や物資の不足などに不安を感じて、東京から西日本に疎開する人が増えているのだという。

個人的には、今の東京の状況は、あわてて逃げ出さなければならないほどの非常事態とはどうしても思えないのだが、疎開をすること自体は、別に周囲に引け目を感じる行為でも何でもないと思う。実際に危険かどうかは別として、東京から離れることで精神的な安定を得られるのであれば、そうした方がいい。特に、幼い子供を家族に持つ方は、子供の心のケアのためにも、考慮していい選択肢だと思う。

でも、そうして疎開をする人には、絶対に忘れてほしくないことがある。こうしている今も、地震に見舞われた被災地の避難所には、逃げたくても逃げられない状況で、飢えや寒さに耐えながら、それでも必死に生きようとしている人たちがいるということを。

僕は東京で暮らしながら、今の自分にできることをやっていく。

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