引っ越しにまつわるドタバタがようやく落ち着いてきたので、新しい家の近所を、少しずつ歩き回ってみている。
二十代の頃は荻窪、三十代からこの間までは三鷹で暮らしていたから、その間に位置するこの西荻窪という街にも、以前からそれなりに馴染みはあったつもりだった。のらぼうをはじめとするおいしいごはん屋さんにも、時々足を運んでいたし。ただ、いざ西荻窪に引っ越してきて、朝や夕方など、いろんな時間帯にあちこち歩き回ってみると、全然違う街の表情があちこちにあることに気付く。朝は狭い通り沿いに、荷物の積み下ろしをするトラックがずらっと路駐してるとか。街の至るところに意外なくらい小さな八百屋があるとか。チェーン系ではなく個人経営かそれに近い飲食店が多いけど、それなりに大変そうで、場所によっては移り変わりも早そうだなとか。
実はこの街について、全然何も知らなかったんだな、と思う。これから、徐々に。