剥がれる靴底

一カ月前、インドのラダックに赴くため、早朝から列車を乗り継いで、成田空港に向かっていた時のこと。

神田駅で中央線から山手線に乗り換える時、右足の靴底に、何か引っ掛かるような感触を感じた。足を持ち上げてみると、トレッキングシューズの二重構造になっている靴底の外側の一部が、ぺろりと剥がれかけていた。

いやいやいや。まずいまずい。これから一カ月もインドに行って、取材やら何やらで毎日歩き回らなきゃならないのに、靴底が剥がれてちゃ、話にならない。どうしよう? 時間帯的に、靴を修理してくれる店はまだ開いていない。接着剤を売ってるホームセンターも開いていない。そもそも、飛行機の搭乗に間に合うように成田空港まで行かなきゃならないので、どこかに寄り道できる時間もない。はてさて……。

思案した挙句、日暮里でスカイライナーに乗り換える直前に、駅構内のコンビニに立ち寄って、アロンアルファを購入。スカイライナーの車内で、ちまちまと靴底を接着。これで、一カ月ももつのか……どうなんだ……。

結論から言うと、旅の間に何度か接着し直したおかげで、トレッキングシューズはどうにかこうにか、最後まで持ちこたえた。とはいえ、さすがにボロボロなので、今回でお役御免ということになりそうだ。はー、しかし、あの時は本当に、どうなることかと思った。

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