カタギでない世界

昼、行きつけの理髪店で、二カ月ぶりの散髪。バリカンで、6mmの短さで刈り上げてもらう。まだまだ暑いし。

このお店には、もう思い出せないくらい昔から通っていて(たぶん十五年か、それ以上)、店主さんやスタッフさんともすっかり顔馴染みだ(僕の素性もだいたいバレている)。それもあってか、僕が散髪に訪れると、店主さんはほかのお客さんにはあまりしてなさそうな、いろんな話をしてくれる。彼自身はカタギの理容師だが、どういうわけか、カタギでない人々と非常に幅広い交友関係を持っているそうで、ぶっちゃけ、ここには書けないような話ばかりしてくれる。今日の話も、聞いている分には興味深かったけど、あまりにもきわどすぎて、ここにはとても書けない(苦笑)。

世界は、僕が思っているより遥かに広いのだなあ、と散髪に行くたびに思い知らされるのであった。

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川内有緒『空をゆく巨人』読了。インド取材の初日、デリー空港の乗り継ぎ待ちで読み始めたら止まらなくなり、レーに着く前に読み終わってしまった。志賀忠重さんと蔡國強さん、そして二人を取り巻く人々の生き様と、我々自身とも深く関わってくる未来に向けての熱い物語。

カート・ヴォネガット・ジュニア『タイタンの妖女』読了。ザンスカールで橋が壊れて、パドゥムで足止めを食った時に読んだ。有名な作品なので期待してたのだが、自分には「人を食ってる度」が強過ぎたというか、登場人物の誰にも感情移入できなくて、読んでてちょっとしんどかった……。上手いのはわかるのだが。

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