午後、八丁堀で打ち合わせ。2時間ほどみっちり話し込む。早めの晩飯にビリヤニを食べ、東京駅から中央線に乗って、帰路につく。
電車が三鷹駅にすべりこんで、さて降りるか……と思ったら、ドアが開かない。乗っていた電車の先頭で人身事故が起こったとのアナウンス。それから15分ほど、車内で待つことになった。こういう事態は二度目の経験だ。
まだ若い女性の車掌さんが、気丈に平静を装いつつ、最後尾から車内を移動していく。非常用ノブでドアを開けようとして止められてるおっさん。なぜか楽しげにおしゃべりしてるおばさんたち。さっさとドア開けりゃーいいのに、と大声で好き放題言ってるあんちゃんたち。そういう人たちもいるにはいたが、ほとんどの人は、ぎゅっと胸を押しつぶされたような顔で、黙ってスマホをいじっていた。
どんな人が。何の理由で。僕には知る由もない。悲しいし、やるせない。
生きることに絶望してしまう人もいれば、生きたくても生きられない人もいる。自らを殺してしまう人もいれば、誰かに殺されてしまう人もいる。人間はどうして、こうもうまくやれないのだろう。