仕事で、日常で、旅先で、いろんな人に出会う。僕はもともと人付き合いのいい方ではないので、誰かと深く関わるのも割と慎重を期する方なのだが、それでもたまに、相手を見誤ったり、本性を見抜けなかったりして、困った目に遭わされることがある。
そういう困った人たちには、かなりの確率で共通している要素がある。それは、「頭を下げられない」ということ。
誰かに対して(時に実害を伴うような)迷惑をかけた場合には、「すみませんでした」と頭を下げる。誰かから明らかに感謝するに値する行為をしてもらった場合には、「ありがとうございました」と頭を下げる。たとえ相手のことを内心快く思ってなかったとしても、下げるべき時に頭を下げるのは、人として当たり前のことだ。だが、僕が遭遇してきた困った人たちは、この当たり前のことができない。その人が頭を下げるのを拒否した瞬間、それはこっちにとって、「あー、ダメだわ、この人」と、その人を見限る決定打になるのに。
まあ、いい年こいた大人になっても頭を下げられない人に対して、今さらこんな初歩的なことを指摘しても、時すでに遅し、なのだろう。こういう人の話題が他の人との間で出ると、たいてい、「あー、あの人ね」と、失笑とともにほかの困ったエピソードがずらずら出てきたりするものだから。
そういう人とうっかり関わってしまった時は、ヤレヤレ ┐(´-`)┌ と呻きつつ、その後できるだけ接触しないようにするしかないかな。