メギとワイワイ

日曜だけど、急いで書かなければならない原稿があるので、出かけられない。食事を作る暇も惜しいので、昼はサッポロ一番みそラーメンに、ざく切りにした便利菜と、玉子とラー油を入れたものをささっと食べる。

ラダックでは、インスタントラーメンのことを「メギ」と呼ぶ。これはラダック語ではなくて、一番たくさん出回っているラーメンが、ネスレのマギーブランドのものだから。「マギー」が「メギ」と微妙に変化して、そのまま呼び名となっているわけだ。

本来はいろんな味のバリエーションがあるらしいけど、ラダックで出回っているのは、マサラ味の粉末スープが入っているものばかり。一度食べると正直飽きてしまう味なのだが、トレッキングに持っていくと、寒い時にはメギのマサラスープが身体をあたためてくれるので、割と重宝する。それに、どんなに山奥の村でも、一軒でも店があれば、まず間違いなくメギが売られている。旅のスタイルによっては、ラダックで一番口にする機会の多い食べ物かもしれない。

ラダックの子供たちは、このメギが大好き。お湯で調理して食べるのはもちろん、袋を開けて粉末スープをふりかけ、ベビースターラーメンよろしくぽりぽり食べるのも好きだ。まあ、あんまり子供の身体にはよろしくない食べ物だが、どこの国でも、子供たちはそういう身体に悪そうな食べ物が大好きだからなあ。

最近のラダックではメギのほかに、ワイワイという他のメーカーのラーメンも見かけるようになった。こっちはマサラ味ではなく、何か微妙な感じの味付けで、ラダック人にはあんまり人気がない。食料品店でも売れ残りがちだから、僕のような外国人がトレッキングの食料を調達しに行くと、メギの代わりにワイワイを売りつけられそうになる(笑)。メギファンの人はご用心を。

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