Month: September 2010

代々木公園のインド

今日と明日の二日間、ナマステ・インディアというインドフェスティバルが代々木公園で開催される。僕はジュレーラダックのブースの手伝いのため、朝から現地入り。午前中は小雨混じりの冷たい風が吹いていて、お客さんもほとんどいなかったのだが、幸い、昼頃からは雲一つない快晴。売上もまずまずだった。

僕のもう一つのブログ「Days in Ladakh」やミクシィのラダックコミュニティを見て、僕なんぞの顔を見にわざわざ足を運んでくださった方も何人かいて(ほんとすみません)、ポストカードを手に「写真展、楽しみにしています!」と笑顔で言ってくださるのを聞くと、ありがたいことだなあ、と思う。みなさんに喜んでもらえるような写真展にしなければ‥‥と気を引き締める。

休憩時間に、タンドーリチキンとビールを堪能しつつ、会場内をぶらつく。当たり前だが、どこもかしこもインド一色(笑)。アンビカのレトルトインドカレーが、よりどりみどりで3パック500円! 即決で購入。あとで、もう3パック買えばよかったかなとも思ったが、明日もあるし、まあいいか。

というわけで、明日もナマステ・インディアで一日売り子。天気がよさそうだから、お客さんもさらに増えそうだ。

恫喝外交

沖縄の尖閣諸島沖で中国の漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した事件で、公務執行妨害容疑で逮捕されていた中国人船長が、処分保留のまま釈放されることになったらしい。

この船長が有罪か無罪かは司法が判断すべきことなので、ここでは言及しない。また仮に日本政府が中国との関係を考慮して超法規的措置を発動したのだとしたら、いいか悪いかは別として、そういう決定を下すこと自体は否定しない。だが、今回の釈放に至った経緯は、あまりにも不可解だ。

那覇地検は、拘留期間を延長してまで取り調べを続けていたのに、今日になって突然、方針を変えた。その理由の一つは、「我が国国民への影響や今後の日中関係を考慮すると、身柄拘束を継続して捜査を続けることは相当でないと判断した」というもの。地方の一捜査機関が、法律の枠を越える形でこんな政治的判断を勝手に下していいのだろうか?

一方、日本政府は「那覇地検の判断を尊重したい。政府からは何も指示していない」というスタンス。それが本当だとしたら、国の重要な外交問題の責任を那覇地検だけに押し付けてしまっているわけだから、大問題だ。また、裏でこっそり指示していながら、表面上は「何も指示していない」と取り繕っているとしたら、姑息としか言いようがない。超法規的措置を発動するならするで、堂々とやればいいのだ。その判断の是非は、次の選挙で国民が下すわけだから。

中国のヤクザまがいの恫喝に屈した、へっぴり腰の日本。情けないことこの上ない。

手土産の味

残暑が悪あがきをしていた昨日から一転、今日は朝から冷たい雨。でも、今週末と来週末はイベントの手伝いで丸々潰れてしまうので、出かけることにする。

まずは、東小金井のインド富士という変わった名前のカレー屋さんへ。カレー三種類とサラダ、ライス、プーリー、デザート、ドリンクのセットスペシャルを注文。悩んだ末に選んだカレーは、夏野菜のサンバル、オクラとジャガイモのカレー、エビカレー。どれもスパイスやコリアンダーがほどよく効いていて、日本人でも食べやすい。特にエビカレーは、エビの旨味と辛味と甘味が渾然とした、くせになる味。エビカレー単品でおかわりしようかと思ったほど(笑)。オーナーさんも感じがよくて、いいお店だなと思う。

カレーを食べているうちに、雨がますます激しくなって、雨粒が地面に跳ね返って飛沫を上げるほどになってきた。さすがにこの雨の中をうろつくのはしんどいので、電車に乗って吉祥寺に行き、リニューアルした駅ビルのアトレ吉祥寺をぶらつく。以前に比べるとすっかり垢抜けて、女の子受けしそうなショップがずらっと並んでいる。新しくオープンしたはらロールでロールケーキを一本買い、三鷹に引き返してリトスタへ。先日誕生日を迎えたミヤザキ店長に、はらロールを贈呈。スタッフのみなさんがバンザイしながら(笑)、まかないと一緒に食べてくれた。

そういえば僕は、はらロールはおろか、はらドーナッツもまだ食べたことがなかった。今度は自分用に買ってみよう。

書いて、書いて、書きまくる

二十代の初め、出版の世界に飛び込んだばかりの頃の出来事。

ある雑誌の編集部で一緒に編集アシスタントのバイトをしていた女の子に、僕はある日、自分が書いた文章が周囲になかなか認めてもらえないと愚痴っていた。すると彼女はこんな風に、思いっきり大きな声で僕を怒鳴りつけた。

「‥‥あんた、何様のつもり? あんたなんて、まだ、ほんのちょっとしか文章書いてないじゃん! 誰かに認めてもらいたいなら、もっと書いて、書いて、書きまくってから、偉そうなこと言いなさいよ!」

あの日、彼女に言われた言葉は、今もよく憶えている。当時の僕には「自分にはいい文章が書ける」という根拠のない思い込みがあるだけで、経験に裏打ちされた自信も、それに対する周囲の信頼も、何もなかった。気が向いた時だけ好きなことを書いたりしている程度では、人の心はそう簡単には動かせないし、ましてやお金などもらえるはずがない。もちろん、数だけこなせばいいというわけでもない。一語々々にきちんと気持を込めながら、コツコツと、書いて、書いて、書きまくる。才能も何も持っていなかった僕は、そこから積み重ねていくしかなかった。

別にこれは、文章の書き手に限らず、何かを表現することで人の心を動かそうとしている人たちすべてに共通することではないかと思う。文章は、書かなければ読んでもらえない。写真は、撮らなければ見てもらえない。絵は描かなければ見てもらえないし、歌は歌わなければ聴いてもらえない。表現することをやめてしまったら、誰にも、何も伝わらない。自称ナントカという無意味な肩書が残るだけ。周囲に認めてもらえないと思い悩む前に、まずはとことんやり抜いてみること。そうしたがむしゃらな経験を通じて、自分に足りなかったものに、あらためて気づくこともあるのではないかと思う。

‥‥こんなことを書いていると、「そういうあんただって、まだその程度の文章しか書けてないじゃん!」とどやされそうな気がする(苦笑)。これからも、書いて、書いて、書きまくることにしよう。

BRIEFING DAY TRIPPER/S

休みの日に出歩く時のショルダーバッグを、ずっと前から探していた。

これまで使っていたポーターのフリースタイルの小型ショルダーは、財布とiPhoneとキーホルダーを入れるには十分なものの、それ以外のものはほとんど入らない。かといって、仕事の時に使っているForca Shoulder Packは、身軽に出歩くにはちょっと大きい。財布などの他にGR DIGITALや文庫本を放り込めるような、手頃なサイズのショルダーバッグはないものか‥‥。そうして探し続けているうちに、最近になって見つけたのが、ブリーフィングのDAY TRIPPER/Sだった。

ブリーフィングは、ミルスペック(米国の軍用物資の規格)に準拠した、ミリタリーテイストのゴツいデザインのバッグを作っているブランドだが、このDAY TRIPPER/Sは、ころっとした形の微笑ましいデザイン。大きすぎず小さすぎずの絶妙なサイジングで、底にかけてマチが広く取ってあり、意外とたくさんモノが入る。財布とiPhoneと文庫本の他に、カメラならオリンパスのPENくらいは楽々入るだろうし、ついでにトーツの折り畳み傘も突っ込める。欲を言えば、バッグの内側に明るい色の内張がされていたら、中のモノを探しやすくて、もっと便利だったと思うが。

僕にとっては、願ったり叶ったりのバッグ。長く愛用していければと思う。