Tag: Society

蟄居の日々

先週末は、相方と二人、ほぼ家に閉じこもって過ごした。出歩いたのは、日曜の昼に近所に食パンを買いに行った時くらい。

土曜は魯肉飯と煮卵と大根スープを作り、日曜は二日前に仕込んでおいた塩豚を根菜と一緒にコトコト煮て、味噌とバターと牛乳で味付けしたスープを作った。近所の焼き菓子屋さんで買っておいたショートブレッドをコーヒーと一緒にいただいたり、これも近所で買ったレバーペーストやチーズを肴にウイスキーをちびちび飲んだりした。こういう時、ささやかにでも、食事とかで気分をアゲていくのは、心の平安を保つために大事だと思っている。

家の外、というか世界は、いろいろ大変なことになっている。ただ、今の時点で僕たち一人ひとりが実践できる最善の選択は、可能な限り家の中にいて、外を出歩かないことだ。一人ひとりがセルフ・アイソレーション(自主隔離)を徹底する以外、新型コロナウイルスの脅威を克服する方法はない。

それにしても、感染拡大を食い止めるために奮闘を続ける医療従事者の方々や、各地方自治体の担当の方々、ライフラインや交通の維持に携わる方々、配送業者の方々、スーパーやドラッグストアの販売員の方々……そういう方々がいなければ、今の社会は完全に壊れてしまう。本当に、感謝してもしきれない。

そして、政府からの「自粛を要請」、つまり「責任も取らないし補償もしないけどお前ら空気読めよな」という理不尽な要求によって、厳しい状況に追い込まれている個人経営のお店やレストランの方々のことも、とても気にかかる。どうにかして支援したいが、なかなか良い手立てがないのが今回の事態の困ったところだ。他の国々では当たり前のように金銭による補償がなされているのに、日本政府はどうしてこうも冷淡なのだろう。

とにもかくにも、今は、自分にできる最善の選択、蟄居を継続するほかない。サバイブしよう。

それでも僕は、今日カレーを煮る

それにしても、新型コロナウイルス。なかなか、厄介である。

昨日、東京では、1日に判明した人数としては最多の41名の感染者が発見された。このペースがさらに加速すれば、非常事態宣言からの首都封鎖(ロックダウン)も現実味を帯びてくる。都知事は昨夜、今週末の外出の自粛を要請した(責任も取らないし補償もしないけど空気読めよな、という「自粛の要請」である)。それでどのくらいの効果があるのか、甚だ疑問ではある。

外務省は、全世界を対象に、レベル2の危険情報を出した。こんなことは前代未聞だ。インドは昨日から3週間、全土で外出禁止令が出ているし、世界各国の大都市でも似たような指示が出ている。イタリアやスペインでの死者数の激増のニュースは、本当に痛ましくて、やりきれない。

そうかといって、僕は医療従事者ではないし、マスクや消毒用アルコールを製造できるわけでもない。今の自分にできるのは、外出の後にうがいと手洗いを励行し、人混みを極力避けることくらいしかない。まあでも、今は、一人ひとりがそう心がけるのが、一番大事なのだと思う。

昨日、今後1週間くらいの自炊の献立を考え、無駄にしないように食材を吟味して、二人が1週間、問題なく食べていけるような準備を整えた。無闇に保存食を買い溜めるのではなく、生鮮食品も含め、献立に合わせて、必要なものだけを。週末はもともと外出しないつもりだったし、しばらくは主に家に籠もって、仕事をしたり、本を読んだり、料理をしたりして過ごそうと思う。

とりあえず、今夜は、カレーを煮る。チェティナード・チキンカレーと、カチュンバル。

もしも「ないがしろ」にされたなら

人間、生きていると、いろんな場面で「あ、自分、この人にないがしろにされたな」と感じることがある。

「ないがしろ(蔑ろ):あってもないもののように軽んじること。また、そのさま(デジタル大辞泉)」

相手が自分を軽んじる理由は、社会的地位や経済力の格差だったり、利用価値がないと判断されたり、差別的な思い込みだったり、確たる理由のない感情的な反応だったり、まあ、いろいろあると思う。たとえば、この間の、政府の新型肺炎対策に伴って休業を余儀なくされた人への補償政策で、フリーランスの人は勤め人の半額程度しか補償されないという案が出されたという件は、フリーランスの人が今の日本でどれだけ軽んじられているのかを、如実に表している。首相自ら「多様な働き方は推奨したけれど、フリーランスという働き方を推奨したわけではない」と国会答弁で言ってるし(フリーランス諸氏、もう自民党に投票するのやめようぜ、苦笑)。

僕みたいに、企業や組織に属することなく、ずっとフリーランスで、しかも職種が物書きや編集や写真という人間は、それはもう、年がら年中、誰かにないがしろにされている、と言っても過言ではない。駆け出しだった頃はもちろん、今でも、しょっちゅうだ。いつも、理不尽な、悔しい思いばかりさせられている。

懸命に頑張った仕事に対して、ありえないほど低い額の報酬を提示されたり。誠心誠意を込めて送った連絡や相談を、何週間、何カ月も放置されたり。その場しのぎの言い訳で、大事な約束を反故にされたり。力のある立場を利用して、明らかに見下した発言をしてきたり。逆に、うわべだけの社交辞令で、適当な言動を寄越してきたり。……あー、思い当たるふしが過去にありすぎて、今更ながら、ムカついてきた(苦笑)。

まあでも、自分より弱い立場の者をないがしろにする人間は、残念ながら、世の中に一定数存在する。そして、そういう人の考えを矯正することは、とても難しい。今までの自分の経験でも、相手の非に対するこちらからの指摘に聞く耳を持つ人は、皆無だった。そういう人は、そういう人なのだ。関わるだけ、時間と手間の無駄だ。

では、もし自分が「ないがしろ」にされたとしたら、どうするか。僕はとりあえず、二つのことを心がけている。

一つは、その相手と関わらないところで、自分の実力で、きっちりと結果を出して、見返すこと。まあ、自分のベストを尽くして最善の結果を目指すことは常に心がけているので、「いつも通りか、いつも以上に頑張る」というだけなのだが。たま〜に、そういう形で、きっちり結果を出して見返すことに成功すると、少なくとも自分の中では、とてもすっきりする(笑)。当の相手は、たぶん何とも思っていないだろうけど。

もう一つは、自分が「ないがしろ」にされたと感じたようなことは、他の人に対して、絶対にしない、ということ。たとえば、細かいことだけれど、相手にとって大事な内容のメールを塩漬けにしたりせず、なるべく早く返信するように心がけているのは、過去に自分が嫌な思いをさせられたから。相手の仕事や経歴はできるだけ尊重したいし、うわべだけの適当な言動であしらったり、まして見下したりは絶対にしない。特にお金の話をする時は、裏表や下心なく、誠心誠意対応する。それでももし、結果的に誰かをないがしろにしてしまった時には、すぐさま全力で詫びる。

そういうことを心がけながら生きていると、身の回りには、しぜんと、良い人間関係だけが残っていくように思う。

そもそもテレワーク

新型肺炎COVIC-19流行の影響で、世間的に外出が憚られる雰囲気の今日この頃。僕も、食材の買い出しとかで駅前に行く以外、ほぼ終日、家に籠もって仕事をしている。

……あれ? それって、今までとまったく同じじゃないか(苦笑)。そうだった。僕の場合、そもそもの業務形態がテレワークみたいなものだった。そんなわけで今も家で、春に出す予定の新刊の初校を、ためつすがめつチェックし続けている。

それでもまあ、これから先は、仕事への影響も少なからず出てくるだろう。日本からの入国をストップしている国が増えてきているし、インドも日本人へのe-Visaとアライバルビザの発給を停止した。米国も日本からの渡航をストップする可能性が報じられている。日本からどこの国にも行けなくなったら、当然、取材の仕事はなくなる。

でも、こればっかりは、仕方ないし、どうしようもない。そうなった時に備えて、できる範囲で対策を準備しておかねば、だ。

コロナ狂想曲

昼、いつものように食材を調達しにスーパーに行ったら、買おうと思っていた米が、棚全部、すっからかんになっていた。他にも、インスタントラーメンとか、バターとか、特定の食品の棚がからっぽになっている。その一方で、生鮮野菜や卵などは、割と潤沢なのだが。

新型肺炎の流行に伴う物資不足のデマやら何やらで、マスクはともかく、なぜかトイレットペーパーなどの紙モノが薬局の店頭から姿を消し、その狂想曲は食品にまで及びつつある。デマの発生源は、メルカリとかでの転売目的の輩らしいのだが、普通の感覚で考えれば、誰でもデマだとわかりそうなものなのに、少なくない数の人たちが危機感に煽られ、まともな判断力を失っている。あるいは、デマだとわかってはいても、買い占めの影響で自分が困るのは嫌だから先に買い占めておく、という人も結構いるようだ。

まあ、こんなコロナ狂想曲が巻き起こるのも、どこかの国の総理大臣とその一味が、行き当たりばったりのテキトーな対応をしてきたからなのだが。ほんと、さっさと辞めてほしい。迷惑だわ。