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流れに乗る

昼、リトスタで打ち合わせ。相手はとあるNPO法人に関わっている、またしても初対面の方。

そのNPO法人は以前、ラダックに関するかなり有名な本を訳出したことがあるのだが、今回、数年前から絶版になっているその本を新たな形で復刊させることになったらしい。で、それに載せるラダックの写真が必要ということで、僕のところに打診が来た‥‥といういきさつ。

先週といい今週といい、年明け早々、僕の周囲ではラダック絡みの話が立て続けに持ち上がっている。もちろん、全部が全部ちゃんとした仕事に結びつくかどうかはまだわからないが、少なくとも、それほど悪い流れでもなさそうだ。流れに乗れるなら、抜け目なく乗ってしまうにかぎる。

ここのところ、企画の仕込み中心でしばらくのんびりしていたけれど、また忙しくなりそうな気配。

いきなり本丸

昼、リトスタで人に会う。とある旅行会社の方で、今月末から視察も兼ねてチャダル・トレックに行くため、僕にいくつか聞きたいことがあったのだという。

お互いにラダックや他のチベット文化圏をよく知っていることもあって、話はずいぶん盛り上がった。でも、一番驚いたのは、僕が水面下で進めている本の企画について話した時。「あそこの出版社から出せるといいんですけどねー」と何気なく口にしたら、「あ、その出版社の編集部の方、知り合いですよ。ご紹介しましょうか?」という申し出を受けたのだ。詳しく聞いてみると、まさに僕が企画の持ち込みを打診しようとしていた部署の責任者の方だった。これから城攻めに取りかかろうと思っていたら、いきなり本丸に突入してしまった感じ。びっくり。

その後、話はトントン拍子に進んで、再来週あたりには最初のプレゼンをさせてもらえそうなところまで漕ぎ着けた。この企画が先方の社内で生き残れるかどうかはまだわからないけど、うまくいけば、ちょっと面白いことになるんじゃないかと思う。手持ちの武器を各種取り揃えて、プレゼンに備えるとしよう。

来年の抱負

明日から、東京を離れて実家の人間に会いに行くので、今年のブログの更新はこれが最後になる。

2010年を振り返ると‥‥やっぱり、悲しい一年だったなと思う。あまりにもたくさんの人々の死と悲しみに接することになってしまった。どうしようもなかったのだけれど‥‥。自分自身も、あわや‥‥という目に遭ってしまったし。

でも、そうした経験を通じて、ラダックという場所とのこれからの関わり方や自分が果たすべき役割について、じっくり考えるきっかけが得られたことは、収穫といえば収穫だったかもしれない。

来年の抱負は‥‥月並みかもしれないけど、これに尽きると思う。

いい本を作る。

いい本を作ったからといってそれが売れるとはかぎらないし、売れる本を作ったからといってそれがいい本だともかぎらない。でも、一冊々々、自分が心の底から「これは面白い」と思える本を作り続けていれば、その積み重ねは、きっと何かに繋がる。きっとどこかで、誰かの心に届く。

それを信じて、少しずつでも、自分が目指す方向に進んでいけたらと思っている。

企画書の書き方

今日は祭日だというのに、ぽっかりと予定が空いてしまった。買い物に行くとか、自転車に乗って遠出するとか、あれこれ思案してみたのだが、結局、新しい本の企画書を書くということに落ち着いた。‥‥仕事じゃん(笑)。

僕が本を書く時は、出版社から企画を依頼されて書く場合と、自分で企画書を作って出版社に持ち込む場合とが半々くらい。本を出せることが確約されている前者に比べて、後者は相手の編集者との相性次第。イチかバチかのプレゼンをするのは、さすがにシビれる。でも、あらためて思い返してみると、自分が企画を持ち込む時は、そんなに悪くない勝率で採用してもらえているような気がする。

僕の企画書の書き方は、とりたてて特別なテクニックは使っていない。それはどういう本なのか、伝えたいことは何なのか、どんな読者をイメージしていて、類書とは何が違うのか‥‥といった基本的な事柄を筋道を立てて説明していって、最終的に「この本は面白いです!」という説得につなげる。数字やデータは、説得材料として有効に使えるものがあれば挿入する時もあるけど、ターゲットマッピングなどの図解はほとんど使わない。図解やら表やらで無駄にページを重ねるより、すっきりと筋が通った理屈になっていることの方が大事。相手は同じ業界のプロだ。うわべだけのごまかしは効かない。

プレゼンの場で惨めな思いはしたくないから、企画書を仕上げるまでにはじっくり時間をかける。大変なのは大変だけど、書いているうちに、自分の中でアイデアを整理できるというメリットもある。何だかんだで、新しい本の企画書を書くのは、結構愉しい。‥‥特に、それがラダックについての本の企画だったりすると(笑)。

散髪の効用

午後、電話やメールでの連絡業務に追われる。某所から思いがけず好感触の回答をいただいたりして、ほくほくした気分になる。世の中、何事もやってみるものだな。

夕方、三鷹駅前の理髪店に行って散髪。これは僕だけなのかもしれないけど、散髪をしてもらっている間の時間というのは、あれこれ考えごとをするのにすごく適した時間ではないかと思う。身体が完全にリラックスした状態で静止しているので、目を閉じていると、かえって脳が活性化されるような気がするのだ。

今日は昨日打ち合わせをした新しい本の仕様について考えていたのだが、自分でもびっくりするくらい、いろんなアイデアがポコポコと浮かんできた。散髪してもらいながらの一人ブレスト、いいかも。