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桃鉄とコールセンター

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

神戸と岡山を渡り歩く三泊四日の帰省を終え、昨日の夜、東京に戻ってきた。とりあえず、身内の人たちはみな変わらず息災で、ほっとした。結構な強行日程の帰省だったが、行ってよかったと思う。

帰省中、特に元旦はあちこちでごちそうやお酒をたらふくいただいてしまって、我ながらやばいなあと思っていたのだが、今朝体重計に乗ってみると、ほとんど増えていなかった。一昨日と昨日、できる範囲で節制したのがよかったのかもしれない。

岡山の実家に戻った時は、クリスマスにNintendo Switchをもらった甥っ子が「桃鉄をやろう」と言ってきて、桃鉄ほぼ未経験の僕をとっちめようと挑んできたのだが、プレイした四人のうち、僕が一人だけ、ぶっちぎりで大勝ちしてしまった。すごろくみたいな運任せのゲームとはいえ、さすがに大人気なかったと反省している(苦笑)。

神戸で大学に通っている姪っ子は、以前は焼鳥屋のホールスタッフのバイトをしていたそうだが、最近はカタログ通販のコールセンターでバイトしていると話してくれた。クレーム対応などでストレスがたまるバイトなのかと思いきや、電話をかけてくるお客さんも年配ののんびりした人たちばかりだそうで、たいそう牧歌的な職場なのだそうだ。「まくらカバーが二枚ほしいと電話をかけてきたお客さんに、まくら二つを手配してしまった時は、会社の人にちょっと怒られた」と、のほほんと話す姪っ子の顔を見て、平和だなあと思った(笑)。

さて、明日からはまた、本の原稿を書き続ける日々だ。がんばります。

三年ぶりの帰省

大晦日から、三泊四日の予定で、関西方面に帰省する。神戸に二泊、岡山に一泊。荷造りその他の支度も、だいたい終わった。

時節柄、いろいろ気を遣わなければならないので、半分気休めではあるが、抗原検査キットで検査して、自分も相方も陰性であることも確認。移動の新幹線も、これまた気休めではあるが、混雑によるリスクを少しでも減らすために、グリーン車を予約。現地での行動も、どうしようもなく気休めにしかならないけれど、できるだけ用心深くふるまおうと思っている。

関西方面に行くのは、かれこれ三年ぶりくらいになる。二年前の年末年始にも計画を立てていたのだが、弔事などが重なって中止になっていた。ていうか、首都圏から外に出るのも、二年ぶりくらいになるのか。いやはや。なんともはや。

というわけで、数日間、留守にします。良いお年を。

衆院選に思う

昨日は衆院選の投開票日だった。僕の住んでいる場所の選挙区では、自分の投票した候補の当確がゼロ打ちで出たので安堵したのだが、全国での最終的な結果は、何というか、予想していた中でも下から二番目ぐらいに酷い結果になった。

衆院選に突入したタイミングでコロナ禍が急に収束して、大勢の国民が「色々大変だったけど、とりあえずお疲れさまー」みたいな心境になっていたのは、かなり影響したと思う。自民党が9月の総裁選でメディアジャックをして、そこからすぐに衆院選に突入した効果もあっただろう。大阪府民が何であんなに維新を好きなのかは、僕には死ぬまで理解できないと思うが(苦笑)。

その一方で、野党第一党である立憲民主党が、他の野党と共闘して統一候補を大勢擁立したのにもかかわらず、最終的に前回より議席を減らしたのは、むべなるかな、と思う部分もある。実際、僕も比例では、別の党に票を投じた。

ここ最近の立憲民主党は、他党の議員の合流によって頭数だけは増えてきたけれど、大所帯になってきた分、意思決定でも行動でも、どうにも筋が通らず、煮え切らない場面が多くなっているように感じる。野党間での政策や候補者の調整も、共産党などから再三再四せっつかれていたのに動きが鈍かったと聞く。もともと地方組織も脆弱な上、準備まで立ち遅れていたら、ドブ板選挙に慣れている自民党の地方組織には競り負ける。そういう競り負けの蓄積が、今回の議席減につながったのかもしれない。

このまま何も軌道修正できなければ、立憲民主党は凋落の一途を辿るだろう。その可能性は、それなりに高いと個人的には感じる。

日本はこれから、どうなるのだろう。愚かなポピュリズムとファシズムに突っ込んでいって、気がついた時には何もかも手遅れ……みたいなことにならなければいいが。それを変えられるのは、やっぱり、一人一人の一票でしかない。まだ、その一票の権利が、守られている間は。

ワクチンはまだ遠し

僕の住んでいる杉並区では、僕の年代にあたる40歳から59歳の人を対象にした新型コロナワクチンの接種予約が始まる予定だった。杉並区ではこの年代が一番後回しにされている。区内では40歳以下の年代の感染者がとても多かったからだそうだ。

で、ワクチン接種の予約が取れたかというと、ダメだった。僕だけでなく、ほとんどの人が。国からのワクチン供給量が大幅に減っていて、接種予約を受け付けられるだけの量が確保できなかったからだという。他の自治体でも、あちこちで同じような状況だと聞く。

僕も内心、8月中くらいにはワクチンを2回打ち終えて、9月か10月には実家方面に帰省して回ろうかと思っていたのだが、この調子だと、年末年始の帰省も怪しくなってきた。仮に海外取材の依頼が来たとしても、ワクチンパスポートが取れないから、行くに行けない(まあ、タイもインドも年内は依頼は来ないだろうけど)。

いやはや。なんて間抜けなんだろう、今の日本の政府は。今日の東京の新規感染者数は、1308人。この状況で、来週からオリンピックとかやるつもりらしい。狂ってる。

ノンアルに思う

四月下旬から東京都で発令されている、緊急事態宣言。今回の宣言下では、飲食店での酒の提供が禁じられた。

吉祥寺にあるなじみのバーは、休業せざるを得なくなった。三鷹や西荻窪の行きつけのお店も、ノンアルのドリンクのみにしたり、いつもと業態を変えたりして、それぞれ頑張っている。そうしたお店に行くと、いつもと同じ愛想のよさで、いつもと同じように心のこもった、おいしい料理を出してくれる。でもさすがに、酒を出せなくなったというのは、相当きついようだ。去年からずっと、時短営業だ何だとあれこれ締め付けられる中で、いろいろ工夫して頑張ってきただろうに。

最近の酒造メーカーの技術力はすごいので、ノンアルコールビールも、味はそんなに悪くなく、それなりに飲める。じゃあ当面は外食もノンアルでしのぐか、と思えるかというと……正直、まったく納得できない。

コロナ禍が始まって、かれこれ一年以上経つ今になって、飲食店に酒の提供を禁じるのは……理論的・戦略的・医学的な根拠に基づく判断というより、行き当たりばったりにあれこれ講じてきた対策では感染拡大を抑えきれなくなったから、とりあえず酒を止めてみるか、という窮余の策でしかないように思う。理論的・戦略的・医学的な根拠に基づいて、広範囲な検査と隔離と補償を徹底してきた台湾やニュージーランドのような国々の今の平穏ぶりとは、あまりにもかけ離れた結果だ。

今の日本のこの惨憺たる結果を招いたのは、間違いなく、政府与党の政治家たちが、無為・無策・無能だからだ。彼らがまっとうに考えて仕事をしていれば、感染拡大はもっと抑えられたし、医療崩壊も起こらなかったし、多くの人が困窮に追い込まれるのも防ぐことができた。酒だって普通に店で飲めた。ライブや演劇にだって普通に行けた。オリンピックなんて、とうの昔に返上していたはずだ。

まっとうな思考のできない政治家が、自らの過ちを省みることも認めることもせず、詭弁を弄して地位と利権にしがみついているうちに、日本は本当に、ぐちゃぐちゃな状態になってしまった。

次の総選挙まで生き残れたら、自分の一票で、自分の意志を示そうと思う。