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うきわねこ

昼、原宿にある知人の編集プロダクションへ。今日から三日間、この事務所に出向いて、編集作業をちょこっと手伝うことになったのだ。どうにもこうにも、にっちもさっちもいかないくらい人手が足りないらしいので。赤ボールペン片手に、しばしの間、ゲラと格闘。考えてみれば、人が作ったゲラをチェックするのはひさしぶりだ。

夕方、外苑前のギャラリーで開催中の牧野千穂さんの個展へ。パステルで描かれた繊細なタッチの原画を間近で眺めることができるのは、やっぱりいいなと思う。これまでに書籍の表紙などで使用された作品も素晴らしかったが、個人的には、現在鋭意制作中という絵本のために描かれた絵が特に気に入った。猫が浮き輪で宙に浮いているのが、何ともたまらない。この絵本、テキストは蜂飼耳さんが手がけられているとのこと。完成が楽しみだ。

ひさしぶりにBook 246をぶらぶらした後、夜は昔の職場の人たちと飲み会。青山にある「おやじ」というホルモン焼の店。店名のように豪放磊落な人が仕切っているのかと思いきや、店主さんは結構繊細な神経の持ち主のようで、注文した肉を出す順番から焼き方まできっちりマネジメントされていた。至極上品なホルモン焼をいただいたという感じ。まあ、僕みたいな人間には、李朝園みたいにテキトーにバンバン頼める方が気楽といえば気楽だけど(笑)。

日帰りで仙台へ

先週の徳島取材から一転、今日は仙台での取材。もちろん日帰り。のんびり自腹で泊まってくるほど、スケジュールにも予算にも余裕はない(泣)。朝から微妙に頭が重かったのだが、気合で乗り切ることにする。

東京駅から東北新幹線に乗り、昼過ぎに仙台着。そこから車に乗せてもらって取材先へ移動。先方も時間が限られているということで、超特急でインタビューと撮影。こういう時、往々にしてポカをしてしまいがちなので、聞き忘れ、撮り忘れがないか慎重に確認する。

どうにか取材を終え、仙台駅に戻ってきてから、ある意味で今回のメインイベント、牛タンを食べに行く。駅から少し歩いたところにある旨味太助というお店へ。牛タン定食と生ビールを注文。どーんと盛られた牛タンの塩焼を頬張り、ビールをごきゅっ。至福‥‥。ネギだくのテールスープと麦めしもうまい。これで仙台で思い残すことはない(笑)。

駅までの道程を歩いている途中、ふらっと入った街の本屋の棚に、「ラダックの風息」が置かれていた。こんな北国の本屋に、僕の本がある。当たり前といえば当たり前かもしれないけど、何だか不思議な気分になった。

午前四時の写真集

昼、国立のKunitachi Tea Houseという店でガレットのランチを食べながら、仕事の打ち合わせ。これが本格的に始動するのは来年の春以降になりそうだが、この世にまだ存在しない本のことをあれこれ話し合うのは、とても愉しい。いい本になるといいのだが。

先方のオフィスで午後半ばまで打ち合わせをした後、新宿に出てヨドバシカメラを徘徊。もうすぐ買い替える予定のテレビの現物を下見する。機種はだいたい絞り込めた。あと少しで冬だというのに、うっかりバルミューダのGreen Fanにつられてしまいそうになる。その前に必要なのは、足元暖房のヒーターだろうに。

夜は、新大久保の梁の家という店で飲み会。夏のラダックのヌブラでしばらく一緒に行動した、ジュレーラダックのスタディツアーのメンバーの方々と。この店はひさしぶりだったが、カキのヂョンとポッサムのうまさはさすが。あと、おこげマッコリというのを初めて飲んだ。

夜中に三鷹まで戻ってきて、家までの道程をぶらぶらと歩く。規則正しく並んだ街灯の列の下、しんと静まりかえった住宅街を歩いていると、もう思い出せないほど昔に考えた本の企画を思い出した。午前四時、夜でもなく朝でもない時間に、誰もいない街の風景を撮って、それを写真集にしたら面白いんじゃないか。どうしてだか、そんなことがふいに脳裏に浮かんだのだった。

インディアン・サマー

雲一つない、気持のいい秋空。窓を開け放って、部屋に風を通す。オーディオのボリュームを少し絞って、羊毛とおはなの新譜「LIVE IN LIVING ’10」を聴く。窓の外で鳴いている秋虫の声や、生け垣の向こうを自転車が走り抜けていく音が、スピーカーから流れる音楽に不思議にシンクロしていく。

午後、身支度をして、吉祥寺までぶらぶらと歩いていく。日射しが降り注いで、長袖だと暑いくらいだ。こういう天気をインディアン・サマー(小春日和)というのだろう。

吉祥寺に近づくにつれ、人が増える、増える、増える‥‥。すごい人出だ。これではもう、渋谷や新宿と大差ない。伊勢丹の跡地にはジュンク堂やユナイテッドアローズが入るらしいし、これからますます人口密度が増すのだろう。それにしても、みんなどんだけさとうのメンチカツが好きなのか(苦笑)。

セール中の無印良品でこまごましたものを買い、リトルスパイスでキーマカレーを食べる。昨日のエントリーで書いたように三鷹にはたくさんの名店があるが、カレー専門店に関しては、吉祥寺にはかなわない。このリトルスパイスのほかにも、まめ蔵momo curryといった新旧の名店がひしめいているので、吉祥寺で何かごはんを食べようとすると、僕の場合、たいていカレーになる(笑)。別に、インディアン・サマーにひっかけたわけではないのだが。

三鷹の行きつけの店

三鷹で暮らすようになって、かれこれ八年くらいになる。このブログの文中にも、近所の行きつけの店の名前が時々出てくるが、最近の読者の中には「それ、どんな店?」と思う方もいるかもしれない。そこで、三鷹にある僕の行きつけの店を、ここでまとめて紹介しようと思う。