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間違えまくる店員

週明けにネットで注文した、オンキヨーのネットワークCDレシーバーが今日になって届いた。スピーカーは、ネットで買うよりもヨドバシの方がポイントの分だけ得のようだったので、夕方、歩いて吉祥寺のヨドバシに向かう。

今回はスピーカーの他に、MacのiTunesにある音源をApple TV経由で出力するための光デジタルケーブルと、ネットワークCDレシーバーのインターネットラジオ機能を使うためのWi-Fiアダプタを買うつもりだった。で、店内に入って、店員さんの一人を呼び止め、こういう用途でスピーカーと光デジタルケーブルとWi-Fiアダプタが欲しいと言うと、

「Apple TVには、光デジタルポートはないですよ。HDMIだけです!」
「いや、ありますよ(だって僕Apple TV持ってるし)」
「えっ? じゃ、ちょっと他の売り場で確認してきます!‥‥‥‥お待たせしました! 光、ありました!」

このあたりは序の口で、この店員さん、僕がApple TVとWi-Fiアダプタを併用する理由について、そもそもの仕組みがよく理解できていないようで、全然違う答えをくりかえしていた。Apple TV経由ではradikoなどの音声は飛ばせない(Macの全サウンドを飛ばす設定にすれば可能だが、そうするとたぶんメール着信音まで飛んでしまう)のだが、オンキヨーの製品にはインターネットラジオ機能がついてるから、それを活かすためにWi-Fiアダプタを使うのだけれど。

で、最後に店員さんがレジにスピーカーの箱を運ぼうとしていた時、

「店員さん、それ、型番同じだけど色が違う! 僕がほしいと言ったのはブラックの方!」

危ないところだった。ヨドバシは、たとえ店員のミスで商品を取り違えたとしても、客が自ら返品交換に持ち込まなければならないのだ。昔、イヤフォンのイヤーピースを買った時にそういう羽目に陥ったことがあるが、こんな重たいもので同じ目に遭うのはさすがに困る。

みんながみんな、こんな感じではないとは思うけど、職場が職場なだけに、もうちょっと、知識と慎重さを、よろしくです。

氷河と寝袋

この間、毛布と布団の正しい使い方というのがネットで話題になっていた。これはたぶん、羽毛布団のロフトを最大限に活かすための使い方というのがキモなのだろう。僕はもともと羽毛布団(安物だけど)の上に毛布をかけていたのだが、試しに身体の下にも薄手の綿毛布を敷いてみたところ、確かに暖かい。下に敷く毛布が分厚すぎたり、材質がアクリルだったりすると、かえって寝苦しくなりそうだけど。

まあそれはそれとして、寝る時に一番暖かい寝具は、やっぱり寝袋だと思う(笑)。さすがに自分の家でわざわざ寝袋を使ったりはしないけど、何だかんだで、寝袋で寝起きしている回数は普通の人よりもだいぶ多いはずなので、そのありがたみは十分わかっているつもり。

僕が持っているのはマウンテンハードウェア製のものが二つで、一つは使い勝手のいいスリーシーズン用、もう一つは冬のラダックやこの間のアラスカでのキャンプで使った厳寒期用。厳寒期用は、襟元までみっちりダウンが詰まっているマイナス20℃くらいまで耐えられる仕様のもので、実際、チャダル・トレックや雪のワンダーレイクでもぐっすり眠ることができた。

でも、寝袋の世界にも、上には上がある。たぶん最強クラスなのは軍用の寝袋だろう。ラダックでも、地元の人々はインド軍の放出品の寝袋を使っている。これはめっちゃでかくてかさばるのだが、インナーとアウターを組み合わせて使うモジュラー構造になっていて、両方使うとものすごく暖かい。あまりにも暖かすぎるので、チャダルあたりでは片方だけ使っている人も多かった。

どうしてそんなに過剰なほど暖かい仕様になっているのかというと‥‥インドの最北部、ラダックのヌブラよりさらに北には、今もインドとパキスタンが領有権を争っている、シアチェン氷河という場所がある。ここは標高が6000メートル前後もあって、世界で最も標高の高い戦場とも言われている。そんなとんでもない場所で野営するのにも耐えられるように開発されたのが、この過剰に暖かい寝袋なのだそうだ。

世の中、いろんな場所で寝てる人がいるものである。

Beats by Dr. Dre Tour v.2

Beats by Dr. Dre Tour v.2 iPhone用のイヤフォンは、ここ数年、アップル純正のIn-ear Headphonesを使っていたのだが、長い間の酷使でかなりくたびれていて、この間のタイ取材で断線寸前の状態になってしまった。ちょうどiPhone 6に機種変するタイミングだし、ついでに買い替えよう、と思って次に選んだのが、Beats by Dr. Dre Tour v.2。ホワイト&レッドのモデルは一番人気でずっと品薄のようだが、アップルストアで注文したら、意外と早く届いた。

イヤフォンで聴く音の良し悪しは、そもそもイヤフォン自体が耳にフィットするかどうかという点だけで、かなりの部分を左右されるのではないかと思う。アップルのIn-ear Headphonesもけっして悪くはなかったが、僕の耳にはフィット感が今ひとつ完璧ではなく、つけているうちに微妙に浮いてきたり、頭を動かしたはずみにずれてしまったりすることがあった。そうなると当然、音の聴こえ方も違ってくる。

Beats by Dr. Dre Tour v.2には、イヤーチップが4種類も用意されているし、耳たぶで安定させるためのウイングチップも3種類ある。これだけ選択肢があれば、ほとんどの人の耳にフィットする組み合わせを見つけられるだろう。僕は標準的なMサイズのイヤーチップとウイングチップにしているが、つけた時の安定感は申し分ないし、遮音性も素晴らしい。装着が安定しているので、低音の豊かなふくらみも、スコンと気持ちよく響く高音も、存分に堪能できる。おかげで、もうすでに何度か電車を乗り過ごしそうになった(笑)。

イヤフォンの微妙なフィット感に悩んでいる人には、個人的にかなりおすすめできる製品だと思う。店頭で試聴してみたら、「‥‥こんな風に聴こえるんだ!」と、結構びっくりするんじゃないかな。

極北の風

今回のアラスカ取材では、いつも行き当たりばったりな僕にしては珍しく、かなり周到に装備を吟味しながら準備した。撮影機材はもちろんだけど、それと同じくらい慎重に検討したのが、防寒具やテントだった。

二年前に母の付き添いの団体旅行でデナリ国立公園を訪れて、短いハイキングに参加した時、特に強く印象に残ったのは、風の冷たさだった。朝晩はともかく日中はそれほど気温は低くないはずなのだが、とにかく風が、氷のように冷たい。原野で吹き晒されると、体温をごっそり奪い去られてしまう。中途半端な装備で臨むとつらい思いをすることになるのは目に見えていた。

服はもこもこのダウンジャケットではなく(薄い布地だと灌木の枝にひっかかって破れやすい)、ゴアテックスのハードシェルの下に薄手のインナーダウンとソフトシェル、足はトレッキングパンツの下にタイツ。ニットキャップや手袋など、身体の末端を保温するものも重要だ。テントも風に強いしっかりしたタイプをと、アライテントのエアライズを選んだ。寝袋はひさしぶりに、冬のラダックやチャダル・トレックで使った厳寒期用のものを持ち出したが、十二分に役立ってくれた。

それにしても、ワンダーレイクを吹きすさぶ風は、どうしてあんなに冷たいのだろうか。国立公園の入口あたりとは、同じような天気の日でも、風の冷たさがまったく違っていた。あの大きな大きな山‥‥デナリに近づけば近づくほど、風も冷たくなるのかもしれない。わからないけど。

子供とゲーム

この間、安曇野で会った甥っ子1号の最大の関心事は、「ゲーム」だった。

「最近、面白いなあと思うことは?」「ゲーム」「今、欲しいなあと思うものは?」「ゲーム」

1号自身は、ゲームを持っていない。妹一家は、子供たちにはゲームはやらせない教育方針なのだという。子供にゲームをやらせるかどうかというのは人それぞれだし、どちらも決定的に間違っているとはいえない。良作のゲームが子供の情操や感性に良い影響をもたらすこともあるし、節度なくやらせてしまうことで悪い影響をもたらすこともあるだろう。

ただ個人的には、ゲームに興味があるのに買ってもらえない子供たちは、かなり肩身の狭い思いをしてるだろうなと思う。妖怪ウォッチとかの人気ゲームやグッズを持っている友達に、「それ‥‥やらせてもらってもいい?」と聞かなければならない時に毎回抱く、子供としてはこれ以上ないほど卑屈でつらい気持も、ゲームをやらせない方針の親はきちんと理解して受け止めてやるべきだ。

ちなみに僕は甥っ子1号に、こんな風に言ってやった。

「そんなにゲームしたいんならさ、ママとパパに交渉してみたら? 学校の勉強をがんばるから、ゲームを買ってくれって。学校の成績が何点より下になったらゲームを取り上げられてもいいからって」
「えー。ぼくはちいさいから、がっこうのせいせきとかあんまりかんけいないんじゃ。じゃからゲームかってほしい」

奴にはまだ、交渉事は早すぎるようだ(苦笑)。