Tag: Editing

アナログな作業

冷えるなあ。今夜は雪になるのだろうか。

今日は終日、部屋で仕事。昨日の打ち合わせの内容を受けて、地図の制作を依頼するために必要な素材の準備をする。紙の地図を苦労してコピーしたり、グーグルマップの画像をプリントしたりしたものに、掲載したい地名や建物名を、赤ボールペンでちまちまと書き込んでいく。なんというアナログな作業(笑)。

でも、編集の仕事というのは、今でもこうしたアナログな作業に支えられている部分がすごく多い。で、僕個人としては、そういうアナログな作業で処理した方がはるかに効率がいい場面がたくさんある。レイアウトラフ然り、文字校正然り。パソコンだけじゃできないことって、未だにたくさんあるものなのだ。少なくとも、本づくりの世界では。

だから、自分の手を動かしてこういう作業をするのが好きという人は、編集者の素質があるんじゃないかな、と思う。

うかうかしてると

午後、外苑前で打ち合わせ。今書いているラダックのガイドブックについて、デザインフォーマットを検討して細部を詰めたり、収録する地図や、表紙のデザイン案などについて話し合う。

いつもながら思うのは、本づくりは、一人ではできないものなのだな、ということ。各方面のプロの方々の意見を聞いていると、自分だけでは思いもよらなかったアイデアや考え方を提案してもらえる。いい感じで化学反応が起きている手応えを感じた。

このガイドブック、順調に行けば五月頃には発売される見通しなのだが、打ち合わせでゴールデンウイークの頃の進行について話をしていると、何だか気が遠くなった‥‥。ついこの間、2012年が始まったばかりだと思ってたのに、もう半年くらい過ぎちゃった気分(苦笑)。

うかうかしてると、時間を無駄にしてしまう。気合いを入れ直して、がんばらねば。

タンスの整理のように

昨日、今日と、本の原稿に取り組んでいるが、なかなかはかどらない。

書く内容とボリュームを細かく検討しているうちに、前に描いたラフがしっくりこなくなって、ラフを描き直しているうちに台割まで調整するはめになったりと、行きつ戻りつしている感じ。対岸も見えない茫洋とした海に、小舟で漕ぎ出したような気分だ。

一冊の本を書く時には、全体を俯瞰で見渡す目と、細部をきっちり決め込んでいく目が同時に必要になる。全体のことばかり気にしていると細部がおろそかになるし、細部にこだわってばかりだと、他の部分との兼ね合いに問題が出やすい。いいたとえが思いつかないのだが‥‥たくさんの服を、タンスに整理していく時のような感覚だろうか。どこに何をしまうのか、タンス全体での配分を考えつつ、一枚々々の服を丁寧に畳んでいく必要もあるし。

まあ、僕の家のタンスは、パンツも靴下も、ぐっちゃぐちゃだけど(笑)。

いいチームで

昼、外苑前で打ち合わせ。これから作るラダックの本について、デザイナーの井口さんと編集者さんを交えてのキックオフミーティング。僕としては、長い間一緒に仕事をしてきて気心の知れたデザイナーさんと組めるので、とても助かる。編集者さんも別れ際に「いい本にできるような気がします!」と言ってくれて、心強いかぎり。今回も、いいチームで本を作れそうな気がする。

まあ、実際に作業が本格化すれば、いくつもの修羅場が待ち受けているのは間違いない(苦笑)。ただ、こういうチームで仕事がやれる時は、なるべく他の人にスムーズに気持よく作業してもらえるように、いつもよりなおさら、問題になりそうな部分はできるだけ自分のところでクリアするようにしなければならないな、と思う。自分のところでめいっぱい無理をすることになっても、他の人の力を活かせるなら、それでいい。

いいチームで、いい本を作る。そのためなら、何だってやるさ。

レイアウトラフ

終日、部屋で仕事。今作っているラダックの本の、本編のレイアウトラフを描いていく。

レイアウトラフは、完全にそのまま誌面に反映されるわけではなく、デザイナーさんの裁量にお任せする部分も多々あるわけだが、それでも、映画で言えば絵コンテに相当する大事な部分。頭の中で実際に本をめくっている様をイメージしながら、慎重に検討して描いていく。最近はIllustratorなどを使ってデジタルでラフを描く人もいるが、僕は手描きの方が性に合う。リテイクも多いし(笑)。今回の本の場合、ある程度レイアウトラフを形にしておいてから、それに合う文字数で原稿を書いていくという手順になる。

夕方に郵便局にメール便を出しに出かけ、ついでにココイチでカツカレーを食べて帰り、再びラフ描きに没頭。気がつけば、日付が変わっていた‥‥。一人の戦い、まだまだ続く。