Tag: Book

本を売り、本を買う

今日は、一念発起。昨日のエントリーにも書いた、置き場のなくなった本や雑誌の処分に着手。

本棚や押し入れの中から、いらなくなった本を選り分けていく。愛着のある本も多いのだが、その一方で、仕事の資料として買ったり送ってこられたりした後、その役割を終えた本も少なからずある。そういう不要なものをまとめていくと、ダンボール箱二つ分になった。うちの近所、五日市街道沿いにあるブックオフまで、ずっしり重い箱を抱えて二往復。ひさびさの肉体労働に、腕の筋肉がぷるぷるする(笑)。買取価格は思ってたよりもよくて、2800円ちょっと。スライド書棚も数十冊分のスペースが空いたので、ほっとひと息。

その後、夕方に新宿で友人と会う約束があって、出かける。新宿に着いて、待ち合わせ時間までちょっと余裕があったので、ジュンク堂にふらっと入って‥‥あれ? どうして新しい本を二冊も手に‥‥?

本を売った金で、本を買う。これじゃ、いつまで経っても抜け出せないな(苦笑)。

増え続ける本

今抱えている仕事の案件が、ほぼ終わりが見えてきたので、今日は割とクルージングモード。メールでの連絡業務の合間に、コーヒーを淹れたり、部屋を掃除したりして過ごす。

今、僕の家での懸案事項は、増え続ける本。圧倒的な収納力を誇っていたはずのスライド書棚も、もうすぐ満杯。寝室の押し入れの中には、すでに本がぎっしり詰まったダンボール箱がいくつも入っている。無理もない。普通に買った本だけでなく、自分が関わった本の見本誌が何冊もまとめて送られてくるのだから。

押し入れにある本や古雑誌から順に、近所のブックオフに持って行かなければ、もうどうしようもないかも‥‥。重いし、メンドクサイしで、気が進まないのだが。誰か助けてくれないかな(苦笑)。

「いちばんわかりやすい電子書籍の本 自分で書く、作る、配る、売る方法」

いちばんわかりやすい電子書籍の本 自分で書く、作る、配る、売る方法
文:山本高樹・栗原亮
価格:本体1500円+税
発行:エムディエヌコーポレーション
A5判192ページ
ISBN978-4844362098

知人のライター栗原亮さんとの共著が発売になります。電子書籍を自分自身で作り、配布・販売するまでの方法を、初心者の方にもわかりやすい形で紹介しています。僕はこの本全体の企画・編集と、前半部分に収録された電子書籍の企画・執筆・編集のノウハウの執筆を担当しています。同じ内容を収録した電子書籍版も、少しお買い得な価格で発売されるそうです。

校了とか、重版とか

午前中から、原宿にある知人の編プロで仕事。厄介な案件を一つ片付けた。来週前半まで使って作業をすれば、インドに行く前にすべて終わらせることができそう。

仕事の合間にメールをチェックすると、この間入稿した書籍の色校正作業中に、見逃していた誤植が発見されたとの報せ。あちゃーと思ったが、版元の編集者さんのおかげで、どうにか事なきを得て、校了することができた。ふー。

その後、別の出版社の編集者さんからメール。僕が編集を担当して、去年の初めに発売されたWeb文章術の本が、一年半の月日を経て重版されることになったらしい。発売直後からバンバン売れてジャンジャン重版がかかるなら、もちろんそれに越したことはないのだが、地味ながらもじわじわと売れ続けて、忘れた頃に重版がかかる方が、個人的にはうれしい。はやりすたりに関係なく、本自体の素性の良さや底力を、読者に証明してもらえたような気がするから。

校了とか、重版とか、編集者冥利に尽きる出来事に恵まれた一日だった。

いい編集者、ダメな編集者

今日は朝から緊急事態発生で、バタバタしっぱなし。どうにかメドは立ったが、これが不測の事態というやつか‥‥。

—–

このブログで時々書いている、編集者という仕事についての話。僕もそこそこキャリアが長いので、今までいろんなタイプの編集者の方と仕事をしてきたが、周囲が認める優秀な編集者と、そうでない編集者との間には、どんな差があるのだろう、と折に触れて考えていた。クリエイティブのセンスの優劣というのは、その人の得意分野や読者の好みにも左右されるから、簡単には比べられない。でも、そうではないもっと基本的な部分で、両者の差を分ける決定的な違いがある、と僕は思う。

いい編集者は、スタッフに仕事を「やっていただく」と考える。ダメな編集者は、スタッフに仕事を「やらせる」と考える。

実際、一事が万事、このスタンスの違いがすべてではないだろうか。編集者はあくまで「黒子」であって、間違っても「黒幕」みたいな気分になってはいけないのだ。でなければ、さまざまな業種のスタッフを結束させて、いい本を作れるわけがない。少なくとも僕は、「こいつにやらせとけ」とふんぞり返っているような編集者のために、心を込めて仕事をしようとは思わない。

最近、僕が携わっている仕事で、こういう違いを如実に感じる人々と関わる機会があったので、書いてみた次第。