野菜と虫喰い

昨日と今日は、実家から送られてきたカブを晩ごはんのおかずにした。昨日はカブとえのきのそぼろ煮、今日はカブのしょうが焼き。葉付きのカブだったので、葉と茎も刻んで一緒に料理した。

実家から届いたカブは、葉っぱが結構虫に喰われていた。白菜とか他の葉物野菜もそうだった。僕はまったく何とも思わない(そして野菜たちはちゃんとした味でおいしかった)が、スーパーではこういう野菜を並べても、たぶん全然売れないのだろう。穴一つない、きれいな野菜ばかりが並んでいる。不自然なくらいに。そういう不自然さが行くところまで行ってしまって、最近では、形が不揃いだったり、土が付いていたり、虫喰い穴があったりすることが、安全な野菜の目印みたいにみなされてる風潮もある。それはそれで安易に信じていいのだろうか、とも思うが。

別に豪華でなくていいから、真っ当に作られた食べ物を食べたいなあ、としみじみ思う。

孤独の意味

「誰もいない原野の真っ只中で、たった一人でいることが、嬉しくて、嬉しくて、仕方なかった」

20年以上前、ある人が、ある人と、ある人について話した言葉。当時、それを耳にした僕は、その意味がまったく理解できなかった。でも、今はたぶん、ほんの少しだけ、その真の意味が理解できるような気がしている。

危険をかえりみずに冒険をしたことを後で人に自慢しようとか、そんな薄っぺらい気持では断じてない。他の人間と関わるのが嫌で一人になりたかったというのとも違う。たった一人で、誰もいない原野にいる。でも、つらくはないし、寂しくもない。完全な孤独の中に身を置くからこそ、理解できる感覚。世界のすべての存在の中で、自分はそのほんの一部分に過ぎないということ。

あの感覚を、人に説明するのは、とても難しい。

radikoタイムフリー賛歌

今年の10月から、radikoに新しく導入されたタイムフリー機能。番組が放送されてから1週間の間なら、いつでもその番組を聴くことができるようになった。この機能、ほんと、まじで、スバラシイ。

僕は家にいる時、原稿執筆に集中していたりインタビューの音声起こしをしていたりする時でなければ、たいていラジオかCDをかけ流しにしている。好きなラジオ番組はいろいろあるのだが、時間帯によってはどこの局も、うーん、イマイチ、という時もまあ結構ある(苦笑)。外出していたりして、好きな番組を聴き逃す時も少なくない。でも、タイムフリー機能を使えば、そういう惜しい時間を取り戻して、埋め直すことができる。ほんと、拍手喝采である。

ちなみに今聴いているのは、昨日外出していて聴き逃した、Inter FMの「Barakan Beat」。同局の水曜深夜の「JAZZ ain’t Jazz」と「Tokyo Moon」もよくタイムフリーで聴き直している。落ち着いて聴ける音楽主体の番組が多いかな。それにつけてもこのタイムフリー、本当にいい取り組みなので、これからも改良を重ねながら、続けてほしいなと思う。

ガタが来ている

3日間の総合旅程管理研修を一昨日に終えた後、昨日は昼の2時頃まで、寝床から起き上がれなかった。慣れない詰め込み勉強に朝から晩まで取り組んだことで、相当疲れがたまっていたらしい。起きてもしばらくの間、頭が全然回らなくて、大学案件の原稿に取りかかれる状態にまでしゃんとしたのは、夜中近くになってからだった。

まあでも、疲労がたまりやすかったり、たまった疲労が抜けにくかったりするのは、単に歳を取ったことで身体にガタが来はじめてるからだとも思う。タイ案件の担当編集さんともこの間そういう話になって、「年を追うごとに、タイから帰国した後、疲労が抜けるまでに時間がかかるようになってますよね……」という点で意見が一致した。

単純なもの忘れもよくやらかす。大事なことはブロックメモに書いて、それが必要な時に部屋の中で目につきやすい場所に置くようになった。記憶力の低下も結構なもので、この間、自炊の話をしていた時に、なぜか「片栗粉」という言葉をド忘れした(苦笑)。

あと、この間やった忘年会の時に同年代の人たちとちょっと盛り上がったのが、「自分の歳をド忘れする」という話(笑)。サバを読むとかそういうことでなく、本当にナチュラルにド忘れしたり、間違ったりしてしまうのだ。ここまでくると、もう正真正銘のおっさんである。

まあ、歳を取ったら取ったで、楽しみや面白みもいっぱい出てくるんだけどね。

佐川急便、御乱心

年末のこの時期、宅配便の仕事はめちゃくちゃ忙しいらしい。お歳暮のやりとりとか、クリスマスプレゼントをネットで買う人とかも多いからだろう。僕の家でも、昨日のうちに着くとヤマト運輸から連絡された荷物がいつまでたっても届かず、結局届いたのは夜の10時頃だった。

今日の夕方、近所の行きつけの理髪店で散髪をしてもらったのだが、その間中、店主さんがずっと話していたのも、宅配便にまつわる話だった。

先日、店主さんが飼い犬を連れて近所を散歩していて、車1台と人が通れるくらいの狭い道で、犬がトイレをしていたタイミングで、1台の車が近づいてきた。犬が動けないので危ないと思った店主さんは、車に向かって手を上げ、ちょっと待ってくれと合図を送った。ところが、その車はまったく止まろうとせず、店主さんの手に車をぶつけて、通り過ぎてしまったのだ。

その車は少し進んだところで停まり、運転席から、佐川急便の制服を着た中年の男が降りてきた。ぶつけてしまったことを謝るのかと思ったら、「何でぶつかってくるんだ、この野郎!」と、まさかの逆ギレ。あまりの態度に怒った店主さんは、その後、佐川急便の配送所と警察に連絡。警察官を伴って現場検証をしていたところに、佐川急便の上司がその運転手を連れてきたのだが、なんと、警察官の目の前だというのに、店主さんに向かって「この当たり屋が!」とまたしても逆ギレ。あまりのトンデモぶりに、一同、開いた口がふさがらなかったそうだ。

その運転手は、佐川急便が直接雇っている従業員ではなく、個人で運送業をやっている人で、仲介業者を通じて佐川急便が雇っているのだそうだ。理髪店の店主さんとのこの一件以外でも、いろんなところでトラブルを起こしている人だそうで、佐川急便に問い合わせた時も「またあの人ですか!」と言われたそうだが、そんなトラブルメーカーを雇い続けていること自体、佐川急便の体質的な問題ではないかと思う。もし、店主さんが車をぶつけられた手を怪我していたら理髪店の仕事に大きく差し支えていただろうし、ぶつけられたのが年配の方や子供だったら、取り返しのつかないことになっていたかもしれない。

店主さんに「これからどうすればいいと思います?」と聞かれたので、とりあえず、知り合いの弁護士さんに同席してもらう形で、佐川急便と仲介業者とその運転手の関係者全員に集まってもらって、法的手段に訴えることを検討していると伝えた上で、相手方の誠意と対応を聞いてみては、とアドバイスしておいた。来月散髪に行く頃には、その後どうなったか、経過を聞けるかもしれない。

とりあえず、宅配便業者のみなさん、忙しいとは思いますが、くれぐれも安全運転でお願いします。