「地球の歩き方 タイ 2017〜2018」

今回でかれこれ4年目になりますが、撮影とデータ取材の一部を担当させていただいた「地球の歩き方 タイ 2017〜2018」が発売されました。

今年の改訂版では、巻頭のカラーグラビアでタイ北部の街、チェンラーイ、チェンマイ、ラムプーン、ラムパーンを寺院を中心にして6ページほど新規で撮影(昨年まで僕が担当していたカラーグラビアのスコータイとアユタヤーの遺跡の写真と紹介テキストは、今回は別の方が担当しています)。その他には、本全体の巻頭トビラとタイ北部の章トビラの写真も担当しています。

タイへの旅を考えている方はもちろん、そうでもない方も(笑)、書店で見かけたら、お手に取ってみていただけるとうれしいです。よろしくお願いします。

人気者になりたい人

人気者になりたい人、たくさんの人から共感を集めたい人というのは、いつの世にも少なからずいる。これだけWebやSNSが発達した世の中だと、それらの網の目を通して、人気者願望を持つ人たちの思惑が透けて見えることもある。

「人気者になりたい」「人から共感を集めたい」という思惑だけが目的化してしまっている人、あるいはその先に「あわよくばそれで金儲けしたい、異性にモテたい、いい思いをしたい」みたいな欲望が直結してしまってる人は、たいていの場合、人気者にはなれないし、共感もたいして得られないし、いっときうまくいきそうでも結局長続きせずに、ずっこけてしまうだろう。

本当の意味で多くの人から共感を集めている人は、自分が人にどう思われようがおかまいなしに、その人自身が誰かのために大切で役に立つと信じる物事に、ただひたむきに取り組んでいる。その姿勢こそが、共感を集める源になるのだと思う。

僕は……僕は、どうなんだろ。とりあえず、好き勝手にはやらせてもらっているのだが、共感を集めるにはレアでマニアックすぎるところに突っ込んでしまったかもしれない(苦笑)。

自費出版とクラウドファンディング

クラウドファンディングという手法は、日本に上陸してからまだそんなに年月は経っていないが、それなりに世間で認知されて浸透してきているように思う。何かのプロジェクトを実現させたい時、単なる資金集めの方法としてだけでなく、クラウドファンディングを行うことで一種の情報拡散効果も狙えるという点で、プロジェクトの内容や企画者のネームバリューによっては、かなり効果的な場合もある。

じゃあ、たとえば僕が、何かの本を自費出版(この場合の自費出版とは、出版社に費用を払って出版してもらうのではなく、デザインと印刷・製本以外は制作から販売の手配まで自分で行うやり方のこと)しようとした場合、クラウドファンディングを利用すべきかと考えると……あまりうまくマッチングしないように思う。

クラウドファンディングは基本的に、集まった金額が目標額に達しなければ成立しない。僕の場合は目標額が集まるかどうかで本を作るか作らないかを決めはしないので、そこがまず噛み合わない。大口のパトロンが現れてくれるならもちろんそれはありがたいけれど、それよりも一人ひとりに一冊ずつ、きちんと本を届けることを最優先に考えたい。

デザインと印刷・製本以外をすべて自分でやる自費出版の場合、僕が懸案事項と考えるのはただ一つ。「本を何冊作ればいいか」という点だ。オフセット印刷で本を作る場合、印刷部数が多ければ多いほど、一冊当たりの原価は安くなる。読者が買いやすい価格にするなら、たくさん印刷しなければならない。でも、予定した販路で捌ききれないほど作りすぎてしまうと、在庫の山を抱えてどうしようもない状況に陥ってしまう。多すぎず、少なすぎず。部数の見極めはとても難しい。出版社から本を出す時も常にそうだ。

だから、もし僕が将来、自分で本を作って売るプロジェクトを手がけるとすれば、制作費はクラウドファンディングに頼らずに何とか調達し、印刷に入る前に必要十分な部数の見極めができるように、Webサイト上などで事前予約を受け付ける形にするだろう。もちろん、予約購入特典で何かサービスかおまけをつけて。そういうやり方の方が、自分の本づくりには合っているのかも。と、そんなことをつらつらと考えてみた。

目標に到達

今朝、体重計に乗ると、標準体重(男性の場合は身長から110、女性は105を引いた数字)ちょうどになっていた。年始から目標にしていた体重に、とりあえず到達。1カ月程度かかるかなというのも予想通りだった。

この1カ月間でやっていたことをあらためて整理すると、こんな感じ。

・食事はほぼ今まで通り。間食は基本的にしない。毎晩1缶飲んでいたビールを1日おきに。
・毎晩、腕立て伏せ20回、腹筋100回、スクワット50回を1セット。

食事については、当たり前だが外食での暴飲暴食を避けたり、自炊の時は具沢山の野菜スープをよく作ったりはしていた。とはいえ、変にストレスを溜める気はまったくなかったので、外で飲む時は普通にビールをジョッキ3杯くらい飲んでたし、自炊の時もおかずをたっぷり食べるようにしていた。

ここまでの減量の主な要因は、ほぼ1日1回行っていたエクササイズの方だと思う。手足と体幹に軽めの負荷のトレーニングを継続的に行ったことで、各部の筋肉がある程度増量し(それで減量がいったん停滞したが)、筋肉の割合が増えた分、基礎代謝と新陳代謝が高まって、内臓脂肪と皮下脂肪の燃焼につながったのだろう。体重自体は年始の段階から3キロ減だが、自分の感覚的には、筋肉が1キロくらい増えて、脂肪が4キロほど減った感触でいる。実際、身体や手足を動かす時も軽い感じがして、体調もとてもいい。

これ以上シャカリキに体重を減らすことにはまったく興味が湧かないし、まだ寒いのにこれ以上やせると風邪をひきそうなので、今後の当面の目標は、現状維持。それぞれのエクササイズの回数を今週から2割くらい増やしたので、加齢で減りつつある筋肉量の維持に努めたいと思う。とりあえず、重いカメラバッグを背負って、アラスカの雪原を歩き回れるくらいには。

最初から最後まで

午後、神保町で取材。春に公開される、とある映画についてのロングインタビュー。楽しく、そして熱く盛り上がって、丸々2時間押さえておいた会議室がタイムアウトになってしまったほどだった。

こういうロングインタビューをまとめるのは大変ではあるけれど、むしろ望むところというか、インタビュアーとして、書き手として、これ以上ないくらいの面白味を感じる。取材に限らずどんな仕事でもそうだと思うけど、最初から自分で企画して、最後まで自分で責任を持てる仕事が、やっぱり一番楽しいし、やりがいがある。

最初から最後まで自分で責任を持つには、それなりのスキルを身につける必要はある。僕はもともと能力不足だったので、必要最低限のスキルを身につけるのに、二十代をほぼ全部費やしてしまったけど(苦笑)。2月21日(火)のトークイベントでは、その頃の話も少しできたら、と思っている。